【更新】赤字に転落した日経新聞の2009年12月期中間連結決算をグラフ化してみる

2009/09/02 07:48

新聞イメージ【テレビ東京(9411)】は2009年9月1日、同社親会社の日本経済新聞社の2009年12月期中間決算の内容を発表した。それによると、本業(新聞業)の利益を示す連結営業利益は前年同期の130億5200万円の黒字から8億5000万円の赤字に転落した。税引き後の最終利益も前年同期の59億7500万円の黒字から55億0800万円の赤字に転じている。同社では2000年12月期以降連結決算の公表を行っているが、今回が中間期としては初の赤字となる。売上高は前年同期比14.7%マイナスの1586億3300万円で、これは4期連続の減収だった([発表リリース、PDF])。

スポンサードリンク


日経新聞社は非上場企業のため、上場企業の中間決算短信と比べると(期末業績予想が無いなど)解説が簡易のものとなっているが、それでも多くのデータが公開されている。今回発表された2009年12月期中間決算連結業績を、昨年同期の値と比較してグラフ化すると次のようになる。

日本経済新聞社・連結業績(億円)
日本経済新聞社・連結業績(億円)

本業の損得を示す「営業利益」の時点ですでに赤字を出しており、その他の利益がプラスマイナスされた経常利益でもそれを覆すことができず、税金などを加えた純利益部分は大きく赤字を増やしてしまっている。【朝日・産経・毎日新聞社の稼ぎ具合をグラフ化してみる】【半期が赤字に転落した産経新聞の最新版「おサイフ事情」をチェックしてみる】【未上場で有名な企業の業績をグラフ化してみる……(3)日経新聞などの各新聞社】で触れているが、日経新聞は大手新聞5社(日経、読売、朝日、毎日、産経)の中では唯一財務状態が比較的安定していることで知られていたが、今回営業利益で(つまり本業で)赤字を計上しており、お財布事情は他社とあまり変わらなくなってきたことがうかがえる。「日本経済のクオリティーペーパー」ともうたわれた日経新聞も、新聞業界そのものの不調の波には勝てなかったのだろうか。

今回の業績について短信では

売上高は、新聞広告収入や出版収入が引続き減収。情報関連収入も減収に転じた結果、中間期としては4期連続の減収に。営業利益他の各利益は、コスト削減や人件費抑制による経費減もあったが、連結財務諸表作成後初の赤字。

と説明している。詳細データは公開されていないが、広告収入だけでなく新聞そのものの販売収入も減少していることが語られている。また、財務諸表から本業部分の売上・費用を抽出し、前年同期比でグラフ化すると、

日経新聞社中間期における基幹事業の業績(2009年6月中間期における前年同期比)
日経新聞社中間期における基幹事業の業績(2009年6月中間期における前年同期比)

という具合になり、売上高の大幅な減少に、売上原価・販売管理費(人件費など)の減少が追い付いていないことが改めて分かる。売上原価には販売の際のロス(売れ残りなど)もあるし、販売管理費には人件費など削れない・削りにくい部分もあり、急激なコストカットは難しい。想定しえない売上減少の事態に、省エネ化が間に合わないように見える。

果たして今回の業績内容が「日経新聞社が他新聞社に追いついた」のか、それとも「これでも日経新聞社は奮闘している方で、他社はもっと大変な状況なのか」は、今後明らかになることだろう。

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2017 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー