多雨が要因か、全項目でマイナスを示す…2009年7月度チェーンストア売上高、マイナス4.8%

2009/08/25 05:20

【日本チェーンストア協会】は2009年8月24日、チェーンストア(スーパーやデパートなど)の2009年7月度における販売統計速報を発表した。それによると7月は昨年同月と比べて雨が多かったことや6月に続き景気後退感の高まりなどで消費者の節約志向も強まり、商品単価の下落も影響して売上はさらに全面的に落ち込み、総販売額は前年同月比で8か月連続して下回る-4.8%という結果となった。7月は6月に続き食料品も3%近い下げを見せ、衣料品の大規模な売上減少と合わせ、全体の軟調さを改めて印象づける値が示されている(【発表リリース】)。

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今調査結果は協会加入の70社・8150店舗に対して行われている。店舗数は先月比で33店舗増、前年同月比で472店舗減。売り場面積は前年同月比103.3%と3.3%ほど増えている。今月も店舗数が先月と比べればやや増えてはいるが、前年同月比では相当数減少しており、企業数が先月と変わらないことをあわせて考えると、先月同様に各企業で大規模な「店舗の閉鎖や統廃合」が起きている可能性が高い。また売り場面積が増加しているところを見ると、規模の拡大化を昨今の難局解決打開策と見ているフシがある。

分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値が出ている。ちなみに数字はすべて店舗調整後(1年前のと比較するため、昨年存在しなかった店舗の分を除いた値)によるもの。

■総販売額……1兆0438億8452万円
・食料品部門……構成比:62.2%(前年同月比97.7%、▲2.3%)
・衣料品部門……構成比:11.0%(前年同月比86.3%、▲13.7%)
・住関品部門……構成比:20.3%(前年同月比94.9%、▲5.1%)
・サービス部門…構成比:0.4%(前年同月比99.9%、▲0.1%)
・その他…………構成比:6.1%(前年同月比90.2%、▲9.8%)

食料品も先月同様に
小さいもののマイナスを記録。
衣料の売上前年同月比は
2けた台のマイナスを継続。
状況の悪化傾向は変わらず。
7月は6月のような「新型インフルエンザのパンデミック宣言」のような大きな新規ネガティブ要因は無かったものの、昨年同月と比べれば雨が多く日照時間が少なかったこと、さらには生活者の生活防衛意識の高まりを受けて、客一人あたりの購入価格が落ち込む。結果として先月に続き全項目で売上高は減少。

具体的品目としては食料品は季節もののジャガイモ・玉ねぎ・トマトなどが好調で、ダイエット効果を受けていまだにバナナが売れているが、その他菜っ葉系は全般的に不調。店頭に緑が映えるスイカも売れ行きが鈍いのが気になる。さらに水産品・畜産品共に売れ行きが鈍い項目が多く(幸いにも土用の丑の日のうなぎは好調)、これらが食料品部門の軟調さの一因のようにも見える。

衣料品は雨が多かったためかレイングッズが堅調。他にワンマイルウェアやジーンズが伸びているものの、その他はほぼ不調扱い。住関品は『ドラクエ』効果からかゲームは堅調、エコポイント効果が出て液晶テレビが伸びる。一方でここ数か月堅調さを見せていた、【自転車の販売動向をグラフ化してみる】で解説している自転車も「不調」群に転じたのが目に留まる。

7月は天候不順に加え、全般的な経済要因の変化が無く、通常マイナス・イベントマイナスという形になり、結果として大きく下げる結果となってしまった。先月も言及したが、「他の項目がマイナスでも食料品が唯一プラスで健闘している」状況もすでに過去のものとなり、全体的なマイナス状況も歯止めが利かないようにも見える。
と比べれば、ゆゆしき問題といえる。【百貨店やスーパーの分野別売上高推移をグラフ化してみる】で検証した中長期データを見れば分かるように、食料品はスーパーなどの売上全体が低迷しはじめた1990年代以降でも「比較的」優等生の立場にあった。

百貨店・スーパーの主要分野別売上推移(年ベース、前年比、既存店)(再録)
百貨店・スーパーの主要分野別売上推移(年ベース、前年比、既存店)(再録)

しかし昨今のスーパー・デパート離れは加速化を続け、それすらマイナスに至らしめているようだ。

店舗数・売り場面積の動向を見ると、不採算店舗の整理統合や大型化による機能集約という形での効率化が推し進められている傾向が見受けられる。上場企業のスーパーやデパートなどのプレスリリースを見ても、統廃合、さらには企業間の合併などいわゆる「業界再編」「(本当の意味での)リストラクチャリング」が進んでいるように見える。しかし面積あたりの売上高も大きく落ち込んでいるなど、各種努力の成果はまだ数字に表れていない。1990年代以前のような好調さを取り戻すには、スーパー・デパートが現行の姿かたちをしていることすら難しい、つまり抜本的な「進化」が必要なのかもしれない。

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