「議決権 行使せず」は約4割、理由は「めんどい」「影響無いから」

2009/08/05 12:00

議決権行使イメージ【野村證券(8604)】の金融経済研究所は8月4日、個人投資家の投資動向に関するアンケート調査とその結果の分析報告レポートを発表した(【ノムラ個人投資家サーベイ・2009年7月計測分、PDF】)。それによると、株主総会が集中する6月において、議決権を何らかの形で行使した人は全体の5割近くでしかなかったことがあきらかになった。行使できる立場にあるのに、一切行使しなかった人は4割強にも達し、その最大の理由は「面倒だから」だった。

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今調査は1000件を対象に2009年7月23日から24日に行われたもので、男女比は74.6対25.4。年齢層は40歳代がもっとも多く29.7%、ついで50歳代が24.5%、30歳代が24.1%など。金融資産額は1000万円-3000万円がもっとも多く23.2%、200万円-500万円が22.0%、200万円未満が20.8%と続いている。1銘柄あたりの保有期間は2年から5年未満がもっとも多く33.2%を占めている。次いで5年以上が22.1%、1年から2年未満が19.2%。投資に対し重要視する点は、安定した利益成長がもっとも多く48.0%と過半数を占めている。ついで配当や株主優待が29.8%となっており、テクニカルや値動き、高い利益成長といった項目より安定感を求めているのはこれまでと変わりなし。

3月期に決算を迎える企業がもっとも多い関係で、株主総会は6月にそのピークを迎えることになる(商法上、決算の〆から3か月以内に株主総会を開かねばならない)。そこで6月に開かれる株主総会で議決権を行使したか否かについて尋ねたところ、全体の48.6%が行使したと答えた。しかし全部の行使可能な企業に対して実施した人は32.2%と3割強にすぎなかった。

株主総会での議決権行使状況
株主総会での議決権行使状況

該当銘柄を保有しておらず、議決権が元々ない人はともかくとして、議決権を一切行使しない人が43.3%にも達している。議決権の行使の是非は自由意思であるとはいえ、権利を行使しないのはもったいない気がしてならない。

そこでその「権利をまったく行使しなかった」43.3%の人に、その理由を複数回答で尋ねたところ、もっとも多かったのは「面倒だから」、ほぼ同数で「行使しても影響がほとんど無いから」という結果が得られた。

議決権を行使しなかった理由(議決権をまったく行使しなかった人のみ対象)
議決権を行使しなかった理由(議決権をまったく行使しなかった人のみ対象)

何らかの明確な意思を持って、言い換えれば「積極的に行使しない」という意見は少数派でしかなく、「面倒だから」「自分が行使しても意味はないだろうから」という、選挙に足を運ばない人の意見と同じような回答が多く寄せられている。あるいは株式の投資・売買は単なる金券(または商品先物など、議決権の無い金融商品)の売買と同様にとらえ、議決権などオマケのようなものでしかないと考えているのかもしれない。だからこそ、「そんなオマケのために手間をかけるのは面倒」だし、「行使したところで影響も大きくないし、意味がない」と考え、行使しないのだろう。

行使しない人の意見は確かに一理ある。また、行使する・しないは株主の自由意思で、無理強いすることはできない。とはいえ、せっかく手に入れた権利の一つなのだから、使ってみるのも悪い話ではない。それに万が一、株主にとってマイナスとなるような不祥事がその企業に発生した場合、「自分が議決権行使という形で意見をしていれば、あるいはこんなことが無かったかもしれない」という類の後悔をすることも無いはずだ。

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