2009年08月04日
太陽電池導入住宅はまだ1.1%、借家に限れば0.1%のみ
2009年08月04日04:20
総務省統計局は2009年7月28日、2008年における住宅・土地統計調査の速報集計結果を発表した。それによると、太陽光を利用した発電機器(いわゆる太陽電池、太陽光発電)を導入している居住用住宅は、2008年時点で全体の1.1%・52万1000戸であることがわかった。5年前の2003年と比べればほぼ倍増の伸びをみせているが、全体に占める割合はまだまだ少ない。また、借家に限れば0.1%に過ぎず、賃貸物件における導入の遅れが目立つ(【発表ページ】)。今調査は5年毎に行われているもので、今回は2008年10月1日時点のデータを計測したもの。約21万単位区を対象に、対象世帯に調査員が調査票を配布・後日回収する方式で行われている。
太陽エネルギーを活用して住宅内に取り入れる仕組みとしては、これまでは費用対効果の面から温水機器が主流を占めていた。しかし昨今の技術革新により、太陽電池の電力変換効率と低価格化が進み、補助金制度も整備されることで、太陽電池設備の設置の意義・有効性が高まりつつある。また政府でも【麻生首相、新「三種の神器」を提唱】にあるように、太陽電池の設置を積極的に推し進めている。
それでは実際に、太陽電池が設置された居住用住宅はどれくらいあるのだろうか。戸数にすると52万1000戸、全体数に占める割合では1.1%という結果が出た。

太陽光を利用した発電機器がある住宅数(×1000戸)

太陽光を利用した発電機器がある住宅(割合)
低価格化・効率向上はこの数年の話なこともあり、普及率はまだまだ低レベルにとどまっている。しかし逆に考えれば、「これから大きく拡大する可能性を秘めている」と表現することもできよう。実際、各種研究の成果で太陽電池の効率化は日進月歩のごとく進んでおり、今後ますます手に届きやすくなることは間違いない。
なお、比較的容易な技術で作られ、これまでは「太陽エネルギーを取り入れる装置」として重要視されていた「太陽光温水機器」については、普及率ははるかに太陽光発電装置より高いものの、この5年で減少傾向をみせている。

太陽熱を利用した温水機器などがある住宅数(×1000戸)

太陽熱を利用した温水機器などがある住宅(割合)
明確な言及は資料上には無いが、太陽光発電も太陽光温水機器も同じ屋根につけることが一般的であることから、「太陽光温水機器」から「太陽光発電」へのシフトが起きているものと思われる。
ちなみに、同じように「住宅に設置する節約の仕組み」としては代表的な「二重サッシ・複層ガラス」については、全体で2割、持ち家に限れば4戸に1戸の割合で導入されている。

二重サッシ又は複層ガラスの窓がある住宅(割合)
部屋の密閉性による結露の問題もあるが、太陽電池などとバッティングすることもないので、今後も普及は進んでいきそうだ。
気になるのは今回取り上げた3項目すべてにおいて、「持ち家」に比べて「借家」の普及率が低いこと。貸し手からすれば、「余計な費用がかかる設備をつけるとリスクが高まる」というデメリットがあるからなのだろうが、居住者にすればランニングコストの軽減はそれだけ魅力を増すものとなる。今後賃貸住宅の客取り合戦が激化するであろうことを考えると、賃貸住宅においても省エネ部門の充実も、十分以上に検討する必要が出てくることになるだろう。
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