貨幣についての「はてな」を調べてみる

2009/07/26 10:14

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貨幣イメージ先に【正しい金利計算ができる中高生は半分以下…金融クイズの正解率】で紙幣と貨幣の発行元を確認する際に、造幣局で掲載されている【貨幣に関する質疑応答】のページが目にとまった。世間一般にはよく知られている(はずの)ことばかりだが、中には「なるほど」というものもあり、あいまいだった部分を改めて補完することができた。そこで今回は、それらの質問・回答の中から比較的身近な内容で「これは案外知られていないかも」「知ってほしいな」と思われるものをいくつかピックアップしてみることにした。


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貨幣の表はどちらか
・第二次大戦までは各種法令で「龍紋」「菊の紋章」のある側を表とする基準があった。
・大戦後は菊の紋章が使われなくなり、表を定義する法令が無くなる(つまり法的な「表」の定義はない)。
・造幣局では作業の便宜上、「年号のある側を裏」としている。

貨幣はなぜ丸いのか
・使用する時に便利だから。
・角がないので摩損(まそん、使っているうちにすりへること)が少ないから。
・明治2年に当時の大蔵参与である大隈重信氏の意見が採用されている。

貨幣の通用限度はあるのか
・額面価格の20倍まで。それを超えると受け取りを拒否することができる。
・「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」第7条が根拠。

お金を使ってペンダントを作りたいが問題はあるのか
・貨幣そのものに穴を開けたり故意に曲げると法令に抵触し罰せられる。
・「貨幣損傷等取締法」第1条が根拠。

1円貨のデザインにある木は何?
・具体的な木の名前はない。造幣局では「若木」と表現している。
・ちなみに1円玉の重さは1.0グラム、直径は2センチ。重さや長さの指針としても役立つ。

記念貨幣や貨幣セットの貨幣は普通の貨幣として使えるか
・使用可能。ただし額面でのみの使用となる。購入価格での使用はできない。

該当ページには他にも「円」の由来(さまざまな説があり確証は無いようだ)、貨幣にギザギザや穴があいている理由(ギサギザは「発効当時の最高額面貨幣であることを示すため」「他の貨幣との区別」「偽造防止対策」「外縁が削られないように」、穴は「他の貨幣との区別」「偽造防止対策」そして「原材料節約」)をはじめ、理由を改めて製造元で確認すると少々得した気分にもなれる。

通常使用の貨幣は最大額面のものでも500円。重さも10グラムに満たない。サラリーマン・ウーマンの昼食1回分程度の額ではあるが、それら貨幣たちには実にさまざまな工夫と知恵が盛り込まれ、決まりが定められていることが分かるだろう。


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