働き人が一番不満に思っていること、「仕事の量」でも「人間関係」でもなくて…

2009/07/24 04:37

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一番不満に思っていることイメージマイボイスコムは2009年7月21日、就業意識に関する調査結果を発表した。それによると、現在働いている人たちが満足に感じている点は「通勤時間・勤務地」「休暇日数・休みの取りやすさ」が上位についていることがわかった。一方不満に思っている点の上位には「給与水準」「仕事の量」「人間関係(上司や同僚)」が上位についており、現在の勤め人たちの思いが見えてくる結果となっている(【発表リリース】)。


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今調査はインターネット経由で2009年7月1日から5日の間に行われたもので、有効回答数は1万4897人。男女比は46対54で、年齢階層比は30代36%・40代30%・50代以上19%など。なお、今調査母体における職業分布は正社員で管理職が30.4%、専業主婦・主夫が19.2%・アルバイトやパートが13.0%・管理職が7.8%・専業主婦や学生以外の無職が6.8%・自営業が6.3%などである。

現在働いている人を対象に、選択肢の中から「満足に感じる点」「不満に感じる点」をそれぞれ複数回答で尋ねたところ、「満足」の点で上位についたのは「通勤時間・勤務地」「休暇日数・休みの取りやすさ」「労働時間」だった。また、「仕事の内容・種類」なども併せ、職種や仕事内容の観点で就職先の選択に間違いは無かったと再認識させるような点が上位についている。

現在の仕事について、満足・不満に感じる点
現在の仕事について、満足・不満に感じる点

一方で不満な点としては断トツで「給与水準」がついている。回答者の実に4割以上が「給与が低い」と愚痴をこぼしている計算。元々【今の年収で満足している人は約4割、「あと200万プラスなら満足!」は6割に】などにもあるように仕事に関して給与への不満は少なからずあるのが常だが、昨今は企業の業績後退などを受けてボーナスや月給のカットが相次いで伝えられている状況でもあり、不満も高まっているものと思われる。

また、「仕事の量」「休暇日数、休みの取りやすさ」「労働時間」が上位についているが、これも業績後退が起因と思われる。すなわちリストラなどで従業員・マンパワーが減ったもののこなさねばならない作業量は変わらないため、その分一人当たりの負荷が大きくなる。当然「仕事の量」「労働時間」は増えて、「休暇日数」は減り、それらの点で不満が大きくなるという次第だ。

さらにこのような環境下では当然ストレスもたまるため、人間関係も不安定なものとなる。【ストレスを軽減させるキーワード「人間関係」「給与や待遇」】などでも指摘されているように、ストレスを軽減するための大きな要因は給与と人間関係の改善。これらの要素が悪化すれば、当然ストレスも増し、不満も大きくなってしまう。



給与イメージ詳しくは機会を改めて紹介することになるが、「働く上で特に重視する点」のベスト3は「仕事の内容、種類」「通勤時間、勤務地」「給与水準」。このうち「仕事の内容、種類」「通勤時間、勤務地」は転勤や部署移動が無い限り就職時に選んだ職場でほぼ固定されるが、「給与水準」は勤め先の業績で大きく変動しうる。もちろん可能ならば給与水準が良いところを、ということで選んだ先に就職したのだろうが、その期待を裏切るような対応を企業側が行っているため、「不満に感じる点」のトップに「給与水準」がついてしまったのだろう。

また、絶対値では「給与水準」がもっとも不満の多い項目として挙げられているが、「満足点との差異(倍率)」で比較すると、「会社の経営方針・将来性」「仕事の評価の適正さ」など、企業の根本的な点で不満度が満足度をはるかに凌駕している点が気になる。「不満」という形で、企業そのものの危うさを感じ取っているのかもしれない。


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