「カッコいい」「一番大切」「もっと大事なものがある」お金に対する3つの価値観を中高生に聞いてみました(2016年)(最新)

2016/07/08 11:14

5年間隔で金融広報中央委員会「知るぽると」が調査・発表している、小学生から高校生を対象にした金銭関連の調査「子どものくらしとお金に関する調査」の、第3回にして最新となるデータを基に、子供たちとお金の関係について多方面から精査を行っている。今回はお金に対する価値観のうち、世間一般で論議されることが多い3つのテーマ、具体的には「お金持ちはカッコいいか」「お金は一番大切か」「お金よりもっと大事なものがあるか」について確認していく(【知るぽると:子どものくらしとお金に関する調査】)。

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今調査の調査要項は先行記事【中学生・高校生のおこづかい額をグラフ化してみる(2016年)(最新)】を参考のこと。

お金はさまざまなサービスや物品と交換が可能で、多種多様な労務や提供物の代替として受け取れ、さらに蓄積により時間を経ての価値保存が可能な、非常に便利な「道具」である。たとえばパン1年分をまとめて手に入れて品質を維持したまま保存することは難しいが、パン1年分のお金を手に入れて、毎週そのお金からパンを購入することは誰にでもできる。

それではまず、その「お金」をたくさん持っている人、すなわち「お金持ち」が単純にかっこいいと思えるか否かについて尋ねた結果。お金を手に入れる過程や、持ってからの態度については一切言及せず、単純に「お金持ち」としか表現していないが、それでも肯定した人は2割足らずでしかなかった。

↑ お金持ちはかっこいい
↑ お金持ちはかっこいい

中学生と比べると高校生の方がやや肯定派が多いが、これは単なる誤差か、あるいは現実を見ての結果なのかもしれない。また5年前の前回調査と比較すると、中高生とも肯定派・否定派共に減り、意見留保派が大きく増えている。お金持ちの色々なパターンを見聞きする機会が増え、一概にはカッコイイか否かの判断は難しいとの結論に達しているのかもしれない。

次に「お金が一番大切か」。色々と大切なものを頭に思い浮かべ、それらの中でも優先順位が一番高いものが「お金」であるか否か。かつてテレビドラマで使われ流行言葉となった「同情するなら金をくれ」に代表されるように、お金がすべて他の物事よりも上位優先度があるか否か、とのことだが、こちらは単純に「かっこいい」よりも肯定意見が多かった。

↑ お金が一番大切である
↑ お金が一番大切である

やはりこちらでも中学生より高校生の方が「お金が一番大切」と、お金の力を肯定する意見が多い。歳を重ねて社会の現実に触れる機会が増えると、お金の力に対する畏怖が出てくるのかもしれない。

さらに経年変化では、中高生とも肯定派が増え、否定派が減っている。特に2015年では意見留保派が大きく増えている。お金にまつわる情報露出、購入できる物事・サービスの増加に加え、価値観の多様化に伴い、お金の大切さを知る人が増える一方で、順番をつけるのに悩む人も増加しているのかもしれない。

最後に、上記2つの意見とは正逆の質問になる、「お金よりも大事なものがあるか」との質問。「お金が一番大事」なら、この設問では「いいえ」と答えるはず。

↑ お金よりも大事なものがある
↑ お金よりも大事なものがある

不思議なことに、「お金が一番大事である」と答えた人は3割前後に登っているのにも関わらず、「お金よりも大事なものがある」で「いいえ(お金が一番大事だから、自然にこの答えが導き出されるはず)」を選んだ人は1割にも満たなかった。おそらくは「お金は一番大事…かもしれないけれど、もしかしたら違うのかもな…」といった思惑で、しっかりとした意志としては固まっていないのかもしれない。

学年別では中学生よりも高校生の方が肯定派は少ない。また経年では中学生に変化はないものの、高校生では直近になるに連れて肯定派が減り、意見留保派が増えていく。直前の項目「お金が一番大切である」で、高校生では顕著な形で「お金が一番大切だ」との回答率が増加しているのと合わせ見ると興味深い。高校生は次第に、お金に正直になりつつあるようだ。



各回答を俯瞰的に見ると、中学生よりも高校生の方が「お金の本質」を認識しているようにうかがえる。それとともに中高生とも大勢として「お金がすべてではない」ことも分かっているようだ。

サービスや物品との交換が可能な「お金」は、あればあるだけ選択肢が増える。余計な労力を使わなくても済む。しかしそれらはすべて「手段」であり、最終的な「目的」では無い。目的達成のための中間的な目標として「お金」に目を向けるのならともかく、最終的な目標・目的としてお金をすえると、多くの場合は道を踏み外してしまう。「お金とは何か」という根本的な仕組み・問題も含め、今一度じっくりと自分自身で考え直し、あるいは子供に教えるべきだろう。


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