デジカメ間もなく7割、乗用車は横ばい…テレビやパソコンなどの普及率をグラフ化してみる(下)(乗用車やエアコン、デジカメなど)(2009年)

2009/07/14 05:10

先に【携帯電話の普及率推移をグラフ化してみる】で携帯電話の普及率について調べた際に用いたデータの一つ【内閣府の消費動向調査】を元にした、主要耐久消費財(テレビや自動車など、長期に渡って使用される商品。原則的に1年以上)の普及率をグラフ化する企画記事の下編。上編【テレビやパソコンなどの普及率をグラフ化してみる(上)……テレビ・パソコン・ファックスなど】ではデジタル・IT系色の強いものを取り上げたが、今回は三種の神器「カラーテレビ」「クーラー」「自動車」の後者二つに代表される、一般的な耐久消費財をターゲットにしてみる。

スポンサードリンク


「消費動向調査」そのものの解説や「世帯」の区分、「普及率」の定義についてはまとめ記事【定期更新記事:主要耐久消費財・普及率(内閣府・消費動向調査)】で説明されている。そちらで確認をしてほしい。

さて、最初に「三種の神器」のうち「クーラー」に該当する「ルームエアコン」について。統計データでは1973年までは「クーラー」について尋ねており、厳密には1973・1974年間にデータの連続性は無い。しかし当時はほとんどエアコン(冷暖房)は普及していなかったと思われるので、実質的には無視できる誤差といえよう。

ルームエアコン普及率
ルームエアコン普及率

統計データで取得内容を「エアコン」に切り替えたあたりから普及率は上昇を見せ、「2世帯に1世帯がエアコン持ち」の、いわゆる過半数に達したのは1985年。普及率急上昇の真っ盛りの中。約30年をかけて「5世帯に4世帯まではエアコン装備」の状態になった。その後上昇率は緩慢となり、90%目前で横ばい。

空気清浄機普及率
空気清浄機普及率

空気清浄機のデータは3年分しかなく、マヌケなグラフに。数字そのものも3年分しかないこともありぶれが生じているようで、きわだった傾向は確認できない。「3世帯に1世帯が保有」という現状が分かるくらいか。

続いてややデジタル色のある、デジカメについて。

デジタルカメラ普及率
デジタルカメラ普及率

2004年から2005年にかけて大きな減少が確認できるが、これはグラフタイトルにもあるように、2005年以降は「デジカメ内蔵の携帯電話を除外した」ため。デジカメそのものはデジカメ機能搭載の携帯電話の普及と、その機能の高性能化で汎用機は市場で非常に厳しい立場にあるが、【デジカメ出荷台数、2006年は過去最高の942万4000台】にもあるように高機能化で難局を乗り切ろうと模索しているようだ。

最近はブルーレイなど高画質化が進むDVDプレイヤー・レコーダーは順調な伸びを示している。

DVDプレイヤー・レコーダー
DVDプレイヤー・レコーダー

2005年からは「再生専用機」「再生録画兼用機」のそれぞれについてのデータも取得されている。全体的には7割強の家計が保有している計算。再生も録画も出来るタイプは2世帯に1世帯、再生専用機は5世帯に2世帯の割合か。単純に足すと計算があわないので、世帯によっては「再生専用機」「再生録画兼用機」を両方持っている可能性もある。

地デジへの切り替えもあり、今後普及率は高まる……はずなのだが、2008年から2009年にかけての成長率が鈍化しているのが気になる。

最後は三種の神器の一つ、乗用車について。

乗用車普及率
乗用車普及率

新車購入と中古車購入については1983年からデータが取得されている。また、2006年から2007年にかけて、中古車と新車に大きな変異が見られるが、これは調査票上の表記を単純な「新車」「中古車」から、「新車で購入したもの」「中古車で購入したもの」に変更したのが原因。つまりそれ以前の「中古車」区分では「新車として買ったけど現在は自分が使っているから中古車なので『中古車』区分に」と勘違いして回答した人が少なからず含まれていることになる。

1961年には2.8%でしかなかった普及率も1960年代後半から急速に上昇。1978年には51.7%に達し、「2世帯に1世帯は自動車持ち」となった。その後も普及率は上昇を続けるが、1990年以降はほぼ横ばいを続けている。必要と考えている(あるいは他の項目と天秤をかけて「乗用車」側に傾く)世帯にはほぼ普及してしまったのかもしれない。



最後の項目の「乗用車」普及率が横ばい傾向を続けていることからも分かるように、多くの世帯で既存の耐久消費財は十分に普及した様子が見られ、今後急速な販売増加は見込まれにくい。消費(国内の普及率だから≒内需)を拡大するには、

・イベントによる既存耐久消費財の切り替え(例:地デジ、ビデオからDVD)
・新しい便益やサービスをもたらす新商品の展開(例:太陽電池)

研究開発イメージを生み出し、提供して行く必要がある。そして「既存産業との切り替え」などを考えれば、できれば後者の方が関係調整などもしやすい。これらの項目にてこ入れをすることで産業が活性化すれば、回りまわってもう一つの重要な要素である「消費者の可処分所得の増加」にもつながっていく(後は、新しく世帯を作る若年層への配慮だろうか)。

「現状の大規模な改良」と「新分野の開拓」はどんな世界・市場にも欠かせない。耐久消費財においてもまたしかり、ということだ。

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2017 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー