雑誌がマイナス37.9%と大幅減少、他項目もすべてマイナス(経産省広告売上推移:2009年7月発表分)

2009/07/11 09:45

経済産業省は2009年7月10日、特定サービス産業動態統計調査において、5月分の速報データを発表した。それによると、2009年5月の主要メディアにおける広告費売上高は前年同月比でマイナス17.6%と大きな減少を見せていることが明らかになった。主要項目別では先月に続き「雑誌」がもっとも大きな減少率を見せ、その値は4割近くにも達していた(【発表ページ】)。

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今記事のデータ取得や項目選択のあらましは記事一覧【4大既存メディア広告とインターネット広告の推移(経済産業省発表・特定サービス産業動態統計調査から)】で説明が行われている。そちらでチェックしてほしい。5月分のデータを棒グラフにしたのが次の図。

4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年比(2009年4-5月)
4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年比(2009年4-5月)

比較しやすいように先月発表データと並列して図にしてみたが、【電通の2009年5月の売上高をグラフ化してみる】でも触れているように、紙媒体、とりわけ雑誌の減少率の大きさが際立って見える。前年同月比で4割減という値は、言葉通り「目も当てられない」状態であるといえる。他の媒体ではテレビ・新聞・インターネット広告がやや健闘しているが、全体の売上は落ち込んでいる。ただし「健闘」という表現はあくまでも先月と比べて「まし」という意味であり、前年同月と比べれば対象項目すべてにおいてマイナスであることに違いは無い。

次に、公開されているデータの推移をグラフ化する。インターネット広告のデータが掲載されたのは2007年1月からなので、それ以降の値について生成したのが次の図。

月次における4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年比推移(2009年5月まで)
月次における4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年比推移(2009年5月まで)

先月やや持ち直しを見せた雑誌が大きく下ぶれしたこと、テレビがマイナス圏には違いないが横ばい傾向に移行したようにも見えるなど、個別の傾向が見えてくる。それと共に、広告費全体の減少は「テレビや新聞を除けば2007年当初の時点で前年同月比マイナスを見せていた」「2008年頭から4大メディア・広告費全体の下げは顕著なものになった」「2008年末期あたりからは加速度的に落ちている」ことがつかみとれる。

広告の契約は単発・短期以外に年度・年毎、あるいは半年単位で行われる場合が多く、その観点では年度替りの4月は多少なりとも(メディア・広告業界の景気が最悪期から脱していたとすれば)上昇することが期待された。しかし実際はその年度替りが「さらなる下げ」のきっかけになる可能性すら見えてきた。景気後退を要因とするものもさることながら、メディアそのものの(広告と関連する部分での)構造の大きな変化が起きているのかもしれない。

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