2009年版の青少年白書のニート関連をグラフ化してみる

2009/07/05 10:54

無業者イメージ内閣府は2009年7月3日、2009年版の「青少年の現状と施策」(青少年白書)を発表した。それによると、いわゆる「ニート」の概念に近い「若年無業者数」について、2008年においては全体で64万人に達しており、前年比で2万人増加していることが分かった。白書では特に20代後半から30代前半における人数が増加していると警告している(【発表リリース】)。

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「青少年白書」では「若年無業者」(15-34歳の非労働力人口(状況をかんがみて求職活動をしていない人など)のうち、家事も通学もしていない者)を「ニート」に近い概念の者とし、人数の推移について報告している。

若年無業者数(≒ニート)の推移
若年無業者数(≒ニート)の推移

・ニート総数は64万人で前年比プラス2万人
・若年層(15-24歳)がピーク時の2002年と比べて3万人減少。しかし25-34歳は3万人増加

若年層の人口そのものが減少していることを考えると(【子どもと成人とお年寄りの割合の変化をグラフ化してみる】)、若年層の若年無業者数が減少しているのもある意味当然といえる。しかし今件については「絶対人数」と共に「各年齢層毎の人口比」も問題視されるべきであり、単純に「若年層のニート数が減りました」と喜んでいる場合では無い。

また、【フリーター・ニートは減少中、ただし年長フリーターは……労働経済白書から】にもあるように、中堅層以降の若年無業者数が増えているのも問題。一度ニートの状態に陥ると、昨今の景気後退の状況も拍車をかける形で、なかなかその立場から脱出できないのも「高齢者ニート」を生み出す原因だと思われる。

なお白書では、「若年無業者」について、「仕事に就きたいけれども求職活動をしていない」「仕事に就きたくない・就けない」それぞれの立場において、その理由の調査結果(2007年のもの)を公開している。

非求職理由別若年無業者の割合(就業希望者のうち非求職者……仕事に就きたいけれども求職活動をしていない)
非求職理由別若年無業者の割合(就業希望者のうち非求職者……仕事に就きたいけれども求職活動をしていない)

非就業希望理由別若年無業者の割合(非就業希望者……仕事に就きたくない・就けない)
非就業希望理由別若年無業者の割合(非就業希望者……仕事に就きたくない・就けない)

「仕事に就きたいけれども求職活動をしていない」「仕事に就きたくない・就けない」それぞれの主な理由を見ると、原因は一つではなく、複雑に理由が絡み合っていることが分かる。単純に想定できる理由だけでも挙げてみると、例えば

・「病気・けが」などは仕方が無い。
・「学校以外で勉強をしている」などは先が見える「若年無業者」であり、問題視されるものとは意味合いが異なる。
・「急いで仕事につく必要がない」は否定的に「ニート」という言葉が用いられる際に対象となりうる人物の筆頭に挙げられそう
・「探したが見つからない」「希望する仕事がありそうにない」「知識・能力に自信がない」は、「個人の問題(努力不足、現状認識不足など)」「雇用環境の問題」双方に受け止められるため、一概に振り分けるのは難しい。

などとなる。また、両者において「その他」の回答が多いことから、さらに個々の多種多彩な事情が考えられる。ひとくくりに「ニート問題」として論じられることが多いが、「そもそも何が問題なのか」もあわせ、解決は一筋縄ではいかないことがあらためて想像できよう。

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