消費者が求めるものは「環境に優しい」よりも「おサイフに優しい」

2009/07/05 10:53

サイフイメージマクロミルは2009年7月2日、環境意識に関する調査の結果を発表した。それによると調査母体においては、環境対策について「環境保護意識というより、節約意識の方が強い」と考えている人が過半数に達していることが分かった。また「コストがかかる(=節約につながらない)けれども環境に良い商品を選びたい」人は2割強しかおらず、「環境意識・環境対策」は実態として「節約を伴うもの」、言い換えれば「環境にも財布にも優しいもの」である必要が改めて確認できる結果となった(【発表リリース】)。

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今調査は2009年5月14日から15日までの間にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1032人。男女比は1対1で年齢階層比は20代・30代・40代・50歳以上で均等割当。

「エコポイント」や「クールビズ」など環境対策・環境保全に関するキーワードが飛び交い、生活に身近なところでもコンビニの太陽電池導入やスーパーでのレジ袋の廃止とエコバッグの導入など、「地球・環境に優しい行動」があちこちで目に留まる。それでは個々の考えにおいて、環境対策に関する気持ちとおサイフ事情の実情との関連はどのようなものだろうか。果たして「多少割高でも環境に優しければOK」なのか、それとも「環境に優しくとも割高だったら、正直ゴメンだね」なのか。

環境に対する気持ち・建前と本音3設問
環境に対する気持ち・建前と本音3設問

少なくとも今調査母体では「節約が伴わない環境保護・対策はパス」という意見が多数を占めているようだ。一つ目の設問は【「自分でもできること」日頃から心がけている地球温暖化対策ランキング、トップは「水」】【レジ袋の有料化、7割が賛成】でも示しているように、「環境保護の意識もあるけれど、実際には節約できるからという思惑の方が大きい」人が多いことを表している。

単純に「環境に良い商品」というアピールポイントだけでは購入意欲は5割強に留まっていることや(二つ目の設問)、「環境に良いが値段が高い」となると購入意欲が2割強にまで落ち込む現状を見ると、「環境対策」だけでは消費者を動かすモチベーションとしてはさほど強くないことが分かる。

上のグラフをもう一度見直すと、

・節約度が小さくなる&環境保護度が大きくなるにつれて、「当てはまる」派は少なくなる。
・コストが余計にかかるものについては、たとえ環境保護の観点に立っていても賛否両論となる。

ことが分かる。昨今の自動車業界において「(環境対策という点ではハイブリッド自動車よりも期待度が高いが、初期費用も相当高い)電気自動車の普及は今ひとつ」「多少初期導入費用は高いがランニングコストの相当な減少が期待できるハイブリッド自動車に人気が集まっている」、さらには【男性がプリウス・女性がインサイトを好む理由】などにあるように、同じハイブリッド自動車でも初期費用の安いインサイトに(とりわけお金に厳しい目を持つ)女性の注目が集まっているのも、今結果を裏付ける現象といえよう。

消費者に対しては
「環境に優しい」だけでは
受け入れられない。
「おサイフにも優しい」
必要もある。
要は消費者にしてみれば「環境対策は重要な要素に違いないが、決定的要素にはなりえない」「最重要要素は節約できるかどうか・節約できるか否かで、その上で環境対策要素が重要な要素となりうる」ということ。「おサイフに優しくなければ、環境に優しくてもダメだよね」という、現実的な考えで消費行動を決定しているわけだ。

BtoB(企業間取引)商品においては企業イメージなどもあるから、環境対策の面に重点をおいても問題はない。しかしBtoC(企業対消費者取引)の商品では「環境とおサイフの両方に優しい」、視点的には「グローバル(地球全体)とパーソナル(個人)の双方に優しい」環境対策のものが求めらていると考えて、企業側は商品開発・対策を行う必要があるだろう。

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