高校生 友達同士の意思疎通 「メールを使って」半数を超えて

2009/06/23 05:02

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ベネッセは2009年5月21日、小中高校正のICT(情報・通信に関連する技術、Information and Communication Technology)に関する調査結果【子どものICT利用実態調査】を公開した。その調査結果によると、中高生の周囲の人とのコミュニケーションにおいては、中学生では「直接話す」ことが多いものの、高校生になると身近・日常茶飯事的なやりとりでは「メールを使う」場合が多いことが分かった。この世代では携帯電話の普及率が急速に高まることがわかっており、携帯電話が友達とのコミュニケーションのスタイルを大きく変えている様子がうかがえる。


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今調査は2008年9月から11月にかけて行われたもので、調査対象は小学4年生から高校2年生まで、有効回答数は計1万0267人。調査方法は学校を通しての質問紙による自記式調査。

調査母体の中学生と高校生に対し、日常生活の上でありがちな状況を設定し、どのような手段を用いて相手とコミュニケーションを取る場合が多いかについて尋ねた。すると中学生と高校生では特に、友達とのやり取りにおいて異なる傾向が見えている。

コミュニケーション手段の選択(中学生)
コミュニケーション手段の選択(中学生)

コミュニケーション手段の選択(高校生)
コミュニケーション手段の選択(高校生)

・中高生共に、「親しい友達」より「あまり親しくない友達」の方が、直接話したくない傾向がある。
・「好きな人への告白」「不満を伝える」「親に謝る」など強い感情の表現や重要な場面では「直接合う」の選択肢が多数。中学生よりむしろ高校生の方が割合が高い。
・友達とのやり取りでは中学生が「直接話す」が最多だが、高校生になると「メール」を用いる回答が最多となる。
・「手紙」はコミュニケーション手段としてはほとんど用いられない。

掲載を略するが、「メール」の選択肢の内情はほぼすべてが「携帯電話による」メールを意味している。【小中学生の携帯保有率は女の子の方が上、「家族と一緒のケータイだよ」は数%程度】にもあるように、高校生になると携帯電話の所有率はグンと高まり、実に9割前後に達するようになる。高校生になり、自分も友達も携帯電話を持つようになると、気軽な、それこそ「息をするような」やり取りにおいては、わざわざしゃべることもなく携帯電話のメールでのやりとりで済ませるライフスタイルが浸透しているのだろう。

だからといって高校生がすべてにおいて「携帯メール任せ」というわけではない。重要な局面ではむしろ直接対面して話す割合が増えている。携帯に浸透しきっている、というよりは「携帯の良し悪しを把握し、場面による使い分けが出来るようになった」と考えるべきだ。

ちなみに高校生において「好きな人に告白する」の手段で「手紙」を選択した人はわずかに1.1%。いわゆる「ラブレター」の類の風習は、すたれてしまったのかもしれない。


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