2010年にはCD・DVDとデジタル配信が逆転!? アメリカの音楽市場の動向予想を斜め読みする
2009/06/18 07:25


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ゲームやソフトウェアタイトルが引き続き物理メディア市場の勢力を保つ一方、音楽市場は加速度的にデジタルや広告にサポートされたビジネスモデルに傾倒するようになる……とは、元記事の冒頭でeMarketの担当者の談。アメリカの音楽市場は2000年直前にピークを迎えてから減退をはじめ、2013年までには55.2億ドルにまで縮小するという。

アメリカ音楽市場の推移(2009年以降は推定値)

2008年-2013年のアメリカ音楽市場(予想)(前年比)
物理メディアの減少は補いきれないものの、デジタルメディアは躍進を続け、2010年には物理メディア・デジタルメディアの市場規模は逆転。2013年には全体の8割を超える勢力になると予想している。また、前年比を見れば分かるように、デジタルメディアの伸び率も次第におとなしくなるが、それでも音楽全体全体の低迷を最小限に留める範囲にまで成長。2013年の前年比はマイナス2.9%に過ぎなくなる。
この予想を底支えしているのは、iPodや携帯電話などデジタルメディアの普及と、それらによる音楽視聴が社会に広く認知されることの他に、これまでのデジダルメディアによる音楽市場の急速な拡大という実績にある。

デジタル音楽販売実績(単位:億ドル)
「サブスクリプション」(定額制で一定期間音楽を聴き放題のサービス)は2007年以降やや落ち込みを見せているが、それをのぞけばシングル・アルバムのダウンロード販売、ミュージック動画、モバイルなど、多角的にデジタルメディアの販売実績が伸びているのが分かる。
「『今聴きたい!』想った時に すぐ聴ける 便利さ手軽さ 日米変わらず」と五七五七七で詠んでみたが(笑)、視聴モチベーションをすぐ実行に移せるハードルの低さによる便宜性は、アメリカでも同じ。CDやDVDなどの物理メディアにはそれぞれそれなりのメリットもあるが、曲を聴くというシンプルな要望に対しては、デジタルメディアによる配信の方が何かと都合が良い。結果として市場が今予想のように移行すると想定するのも、あながち間違いではないし、的外れでもない。
そして、日本はまださすがにアメリカほどの加速度は見せていないが、早かれ遅かれ同じ道をたどることになるだろう。
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