「ドラッグストア」は「安い医薬品中心のコンビニ」!?

2009/06/13 18:50

ドラッグストアイメージハー・ストーリィは2009年6月11日、ドラッグストアに関するアンケート調査結果を発表した。それによると、ドラッグストア利用者がドラッグストア自身にもっとも望んでいるものは「価格の安さ」でほぼ半数に達していることが明らかになった。ドラッグストアの特性の一つである「品揃えの豊富さ」は2割程度に留まっており、商品価格を第一に考える消費性向がうかがえる。また、年齢階層別では高齢者に「近くに店舗がある便利さ」の回答者が抜きん出ているなど、年齢ごとの特性も見受けられる(【発表リリース】)。

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今調査は主婦を中心にしたコミュニティサイトにおいて2009年2月27日から行われたもので、有効回答数は1003人。男女比は19.9対80.1で、年齢階層比は20代203・30代266・40代279・50代177・60歳以上78。

ドラッグストアとは言葉通り、医薬品を中心に化粧品や食品など日用品全般をセルフサービスで購入できる小売店。中には処方せんを受け付けて調剤をしてくれるところもある。コンビニと似た面もあるが、コンビニと違い値引きの傾向が強いのが特徴。

そのドラッグストアを利用する人(983人)を対象に、ドラッグストアにもっとも望むものは何かと択一式で尋ねたところ、もっとも多くの人が選択した項目は「価格の安さ」で49.7%に達していた。

男女別「ドラッグストアにもっとも望むもの」
男女別「ドラッグストアにもっとも望むもの」

男女別では例えば「サンプルの配布や特典サービス」「自由に商品を試したり選べること」など、プラスαの要素を好む傾向があるが、それとて大きな違いはなく、男女共に「価格の安さ」「品揃えが豊富で選択幅の広さ」の二大要素に重点を置いていることがわかる。特に「価格の安さ」の意見が大きいことが分かる。昨今の景気感も作用しているのだろうが、「ドラッグストア」=「安い医薬品中心のコンビニ」というイメージ、そして要望が定着しているのかもしれない。

一方、回答者が多い女性に限定し、年齢階層別に回答を見ると、特異な傾向が確認できる。

「ドラッグストアにもっとも望むもの」(女性限定・年齢階層別・上位回答のみ)
「ドラッグストアにもっとも望むもの」(女性限定・年齢階層別・上位回答のみ)

歳を経るにつれて、「価格の安さ」へのこだわり・要望は減る傾向にある。それとは逆に「近くに店舗がある便利さ」は歳を重ねる毎に増加しており、60歳以上になると23.9%に跳ね上がる。これは【100円ショップ来訪客の世代をグラフ化してみる】でも触れているが、足腰が弱くなることで遠出を避けたい高齢者の事情から「時間をかけずに、あまり歩かずに済む距離にある」ことへの想いが強くなることの表れといえよう。



大衆薬のコンビニ販売が可能となり、コンビニやデパート企業が100均ショップを展開するなど、コンビニ・ドラッグストア・100円(100均)ショップの境界線はおぼろげなものとなりつつある。また、いずれの業態においても人口階層の変化に伴い、高齢者向けの事業展開を考慮する必要が生じつつある。かといってそれらの業態をすべて一つの店舗に集約しただけでは、面積が大きすぎてお客が品物を探し難いというデメリットも生じてしまう(特に高齢者)。

三形態店舗イメージいっそのこと、店舗を三分割し、それぞれにコンビニ・ドラッグストア・100円(100均)ショップ的な商品を配置。夜になったら(来客ニーズが減る)ドラッグストア・百均部分を順繰りにシャッターを閉じて「閉店」し、電気代や防犯コストの削減効果をはかれるようにするスタイルの店はどうだろうか。万一深夜にドラッグストア部分の商品(大衆薬)が必要なお客が来店した場合には、レジ経由で店員が商品を持ってきて客に確認することもできる(夜間は「百均部分」「ドラッグストア部分」は倉庫代わりにもなる)。また、あらかじめ各エリアが区分されているので、それぞれのエリアの商材のみ購入したい人は、迷うことが少なくなる。

要はチョコパンもクリームパンもあんぱんも食べたい人のための「三色パン」のようなもの。実際には閉鎖部分の機構や人員配置など、問題は山積みだが(考え直してみれば、単なるデパートのミニサイズ版ともいえる)、こんな発想が浮かんでくるほど、コンビニ・ドラッグストア・100円(100均)ショップの境目は無くなりつつある。最終的には本当の意味での「コンビニエンス」なトータルショップが登場することになるのかもしれない。

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