ソニー・MSが導入したモーションセンサー技術、任天堂は「過去に検討したけど不採用」

2009/06/07 09:21

Project Natalイメージ2009年6月4日まで開催されたアメリカのゲーム見本市E3(Electronic Entertainment Expo)において、家庭用ゲーム機の3大勢力のうちの2勢力ソニーとマイクロソフトは相次いで、自社ゲーム機に対応するモーションセンサー技術を用いたコントローラーを来年にも導入し、いわゆる「体感ゲーム」に本格参入することを表明した。一方「体感ゲーム」では現行世代機で先行している任天堂は、同年6月4日のFinancial Timesとの【インタビュー】の中で岩田聡・任天堂社長が「モーションセンサーの技術は過去に採用を検討したが、現在Wiiで用いられている加速度センサーの方が良いと判断し、(モーションセンサー技術は)採用を見送った」と述べていたことが明らかになった。

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プレイステーション3、Wii、Xbox360という3大据え置き型家庭用ゲーム機において、「体感ゲーム」というジャンルで家族そのものをゲームの世界に取り込んだWii。その戦略と成功に習うべく、今回のE3ではプレステ3・Xbox360共に、カメラ活用のモーションセンサー技術によるコントローラーを発表している。体の動きをゲームの入力デバイスとして用い、さまざまな体感ゲームを展開していくという狙いだ。


Xboxのモーションセンサー技術採用によるコントローラー「Project Natal」のイメージ動画。
Xboxのモーションセンサー技術採用によるコントローラー「Project Natal」のイメージ動画。

この動きに対し岩田社長は、次のように語っている。

・カメラを用いたモーションセンサー技術のコントローラーは過去に社内で実験をした。しかし現在Wiiが採用している加速度センサーの方が優れているという結果が出たので、Wiiには加速度センサーを採用した。
・「実際にコントローラーが発売されて対応ソフトが出るまでは、どうこう言うことは出来ない。でも、ひょっとすると今発表されているものを、そのまま製品化することは難しいんじゃないかな」
・岩田社長自身はWiiの加速度センサー採用のコントローラーによって、このジャンルでスタンダードの立ち位置を勝ち得たことを大変嬉しく思っている。「『加速度センサーのコントローラーなど上手くいくはずがない』と言っていた方々は、今やモーションセンサー技術を提唱しているよね」

今回の岩田社長の発言は、プレステ3・Xbox360がモーションセンサーのコントローラーを発売し体感ゲームに本格参入することに対し、「手袋を投げる」(挑戦を受けて立つ)ようにも見える、とFinancial Timesでは分析している(実のところヤボな勘ぐりで、単なる現状認識にしか過ぎないようにも見えるが)。

E3で発表されたモーションセンサー技術によるコントローラーは、ソニーのもの(モーションコントローラー)は専用コントローラーを手に持って使うタイプ。マイクロソフトのは(Project Natal)、カメラとセンサーをリンクさせてプレイヤーの動きをトレースするので、コントローラーを持つことすら必要としない。ただし両者とも発売は2010年以降を予定しているため、今後(岩田社長が言及しているように)どのような仕様変更が生じるかは未知数。一方任天堂は2009年6月25日に「Wiiモーションプラス」というWiiリモコンに取り付ける周辺機器を発売し、一層細かな動きを感知できるようにする。

元記事でEAの重役が語っているが、iPhoneなどの例にもあるように、新しい操作系のシステムは新たな顧客層を開拓しうる。しかしそれは最終的には「簡単で」「入力しやすい」ものに集約され、市場を活性化する活力となる。シンプルで使いやすく、多くのソフトに有益で、市場の活性化をうながし最終的に「スタンダード」となるコントローラーは果たして来年発売されるプレステ3やXbox360のモーションセンサーコントローラーなのか、それとも体感ゲームのコントローラーとして先行しているWiiの加速度センサーによるコントローラーなのか。その結論を出すには、少なくとも来年のプレステ3・Xbox360両者のコントローラーの発売を待たねばならないだろう。

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