「Wii購入は家族とのコミュニケーションツールとして」-Wiiとプレステ3、同じ最新ゲーム機でも購入目的は別

2009/06/02 04:45

Wiiで遊ぶ家族イメージネットエイジアは2009年5月25日、家庭用据え置き型ゲーム機「Wii」と「プレイステーション3(プレステ3、PS3)」に関する調査結果の一部を公開した。それによると、最新世代機である両ゲーム機において、Wiiは他人、特に家族とのコミュニケーションツールとしての役割に期待する向きが大きい一方、プレステ3はオーディオ・ビジュアル系の個人的な欲求を満足する傾向が強いことが明らかになった。発売元の任天堂・ソニーそれぞれの特徴が色濃く出ている結果といえる(【発表リリース】)。

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今調査は2009年5月7日から11日までの間、NTTドコモ・au・ソフトバンクモバイルの3機種を対象とする携帯電話経由で、「自宅にテレビゲームがあり、それで遊んだことがある人」に対して行われたもので、有効回答数は800人。男女比・年齢階層比は明記されていないが、恐らく男女比が1対1で、年齢階層比が10代・20代・30代・40代で均等割当(各100人ずつ)と思われる。

調査母体に対して、Wiiとプレステ3それぞれを持つ人(269人、79人)に対し、誰とプレイすることが多いのかを複数回答で尋ねたところ、Wiiは「家族で」、プレステ3は「一人で」がもっとも多いという、対照的な結果が出た。

誰とプレイすることが多いか(複数回答)
誰とプレイすることが多いか(複数回答)

【Wiiは「家族で遊ぶハード」ではあるが……DSとの年齢階層の違い】にもあるように、任天堂ではWiiを「家族の中心にあるゲーム機」と位置づけ、「皆で楽しめるもの」かつ「幅広い年齢層への浸透」をはかっている。対応するソフトも他のゲーム機と比べ、その考え方を意識したものが多い。今回の調査結果を見る限りでは、その戦略はうまく行っているようにも見える。

逆にプレステ3は高性能を追求し、「個人でのゲーム機」というよりはゲーム機能も含めた(視聴に訴えかける)総合・パーソナルエンタテインメントマシンを目指している。その意味では、「一人で」のプレイスタイルが多いのも、思惑通りといえよう。

実際、それぞれのハードの購入者が、どんな目的でそのハードを買ったのかについて尋ねた結果でも、個々のハードの戦略に見事に合致しているのが分かる。

Wii、PS3を購入した目的(複数回答、購入者のみ)(公開上位回答のみ)
Wii、PS3を購入した目的(複数回答、購入者のみ)(公開上位回答のみ)

Wiiに対する「特定のソフトで遊びたい」という意思はプレステ3と比べればはるかに低く、むしろ「家族とのコミュニケーションの道具として」「健康促進の道具として」といった、「ゲーム以外の目的のための道具」としての役割(しかも複数)に期待するところが大きい。一方でプレステ3は「特定のソフトで遊びたい」が8割以上を示しており、その他にも「映像を体感したい」「ブルーレイを使いたい」など、「ゲームを中心とした映像・音声の趣向を得るため」の意向が強い。

Wiiもプレステ3も、同じ最新世代の据え置き型家庭用ゲーム機には違いない。しかしそれぞれが保有する機能や発売されるソフト、発売元側の戦略を見ると、

・Wii……
 家庭の中の総合エンタテイメントのための道具という位置づけ。
 子どもからお年寄りまで。
 ゲームはエンタメ要素のひとつに過ぎない。

・プレステ3……
 ハイクオリティなオーディオビジュアルの世界を提供するツールという位置づけ。
 ゲームそのものやその周辺の趣味趣向(オーディオ系など)に興味がある人向け。
 機能はハイレベルなゲームを演出するための機能。
 さらにはゲームからオーディオなどの世界へステップアップするための架け橋。

のような位置づけが思い浮かばれる。世間一般ではよくWiiとプレステ3を比較対照する場面があるが、両者はそれぞれファミリーカーとスポーツカーのようなもの。同じ自動車には違いないが、用途も対象も大きく異なるのと同じ。Wiiとプレステ3もまた、比較する事自体無意味である。

この戦略・方針も、任天堂とソニーそれぞれにおける、据え置き型家庭用ゲーム機に対する、さらには「ゲーム」そのものに向けた考え方の違いが出ているようであり、非常に興味深いものといえよう。

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