【更新】年齢の 区分を超えた ゲームたち 遊ぶ子どもは 年々増加に

2009/05/27 18:00

子どものゲームプレイイメージ日本PTA全国協議会は2009年5月13日、「子どもとメディアに関する意識調査・調査結果報告書」を発表した。それによると、CERO(コンピュータエンターテインメントレーティング機構)が定めている年齢区分別ゲームソフト向けのレーティング(【年齢別レーティング制度とは?】)において、自分の年齢に属する区分を超えたゲームソフトを遊んだことがある子どもの割合は、年々増加する傾向にあることが明らかになった。また保護者も「自分の子どもが対象年齢を超えたゲームソフトで遊んでいる」と認識している割合が増加する傾向が見受けられる。子どもも保護者もゲームソフトの年齢区分に対する「たが」がゆるみつつあるのかもしれない([発表リリース、PDF])。

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今調査は2008年11月10日から24日、小学5年生と同保護者・中学2年生と同保護者それぞれ2400人・計9600人に対して行われたもので、有効回答率は子どもが81.1%・保護者が75.2%。調査方法は調査票配布・回収方式で、本人が調査票を封印した上で回収されている。

上記リンクにもあるように、CEROでは日本国内向けに発売される家庭用ゲーム機(携帯ゲーム機含む)のソフトを対象に、収録されているすべての内容について「性表現」「暴力表現」「反社会的行為表現」「言語・思想関連表現」の4つの区分でチェックを行い、

A……全年齢
B……12歳以上
C……15歳以上
D……17歳以上
Z……18歳以上

と区分。「Z」については「18歳未満には販売・配布をしないことを前提」としており、事実上の「18禁」扱いしている。また、各項目の上限を超える表現・内容については禁止表現とし、それを含むソフトにはレーティングを与えない措置を行っている。

これらのレーティングについて、その区分を守らずに上のレーティング(例えばZ区分)のゲームソフトを遊んでいる小学5年生は最大で16.6%・中学2年生で最大30.4%もいることが分かった。

年齢区分マーク入りゲームソフトの利用状況(赤で囲った棒グラフは、本来プレイしてはいけない区分)
年齢区分マーク入りゲームソフトの利用状況(赤で囲った棒グラフは、本来プレイしてはいけない区分)

「分からない」という項目が別途用意されて、そちらに回答する人も多数いることから、彼ら(赤で囲った棒グラフの部分)は「自分の年齢では本来遊んではいけないソフトで遊んでいる」ことを認識していることになる。

小学5年生が1割強、中学2年生が3割という値は多いのか少ないのか微妙なところ。しかしこれを過去3年間にさかのぼって調べると、小中学生両方とも「自分の年齢では本来遊んではいけないソフトで遊んでいる」割合が増加していることが確認できる。

年齢区分マーク入りゲームソフトの利用状況(小学5年生)
年齢区分マーク入りゲームソフトの利用状況(小学5年生)

年齢区分マーク入りゲームソフトの利用状況(中学2年生)
年齢区分マーク入りゲームソフトの利用状況(中学2年生)

「遊んではいけない年齢区分」の棒グラフをやや薄めにしたが、この3年の間、じわじわと増加しているのが分かる。ただし「全年齢対象」や自分の年齢で遊んでも良い区分の割合も増えており、単に「年齢区分・レーティングの認知度が高まりつつある」とする解釈も出来なくは無い。それでも、例えば小学5年生が「Z区分」に該当するゲームソフトを遊んでいる、と「自分で認識している」割合が増えているのは問題だ。

なお今件については、保護者側もある程度認識しているようだ。同じ3年の間に「自分の子どもが年齢対象をこえたゲームを利用している認識」も増加の一途をたどっている。

保護者の子どもが年齢対象をこえたゲームを利用している認識
保護者の子どもが年齢対象をこえたゲームを利用している認識

年齢区分によるゲームソフトのレーティング制度は、少しずつ形骸化している可能性がある。とはいえ、本当にレーティング制度が有名無実になりつつあるのか否かの判断は、もう一、二年ほど様子を見たうえで、状況が悪化しつつあるのかを確認する必要がある(3年ではたまたまイレギュラーかもしれない)。

とはいえ、最新のデータでは中学2年の10人に3人が「15歳以上対象」、小学5年生でも7%近くが「18歳以上対象」のゲームで遊んでいるのは事実。CEROが制度そのものの実用性を必要とするのなら、レーティング制度の厳粛化について考えた方が良いだろう。

元資料の解説では「全年齢対象のゲームソフト」=「子どもが遊ぶべきではないソフト」と解釈できる表現が用いられている(”平成20年度「マスメディアに関する調査」結果を読む”の2ページめ)。しかしCEROのレーティング上の定義では「年齢区分対象となる表現・内容は含まれていない」のが「全年齢対象のゲームソフト」であり、小学5年生・中学2年生が遊んで問題となるような表現・内容ではないというのが前提。よって今件では「問題なし」として、記事を制作している。

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