前年比-1.9%の556万2000円・6割以上が平均所得以下……2007年の平均所得額発表

2009/05/23 10:40

所得イメージ厚生労働省は2009年5月21日、2008年における国民生活基礎調査の概況を発表した。それによると、2007年における全世帯の1世帯当たりの平均所得金額は556万2000円となり、前年と比べて1.9%減少したことが明らかになった。また中央値は448万円とそれより低く前年と比べて3万円減少、平均所得金額以下の人数は全体の60.9%を占めていることが明らかになった。比較的少数の高額所得者が、全体の所得水準を押し上げ、多人数の生活は平均額よりも少ない状態で行われている構造は継続しているようだ(【発表ページ】)。

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今調査は国民生活の基礎的事項を調査し、厚生労働行政に役立てる資料を得ることを目的としたもので、基本的に毎年行われている。調査対象は無作為抽出された全国の世帯で、有効回答数は世帯票が5万7572世帯(2008年6月5日実施)、所得票が9144世帯(2008年7月10日実施)分。調査票の配布・受け取りや面接方式によって行われている。また「中央値」とは回答を順番に横一列に並べ、中央に位置する値。例えば1000人が回答した場合には1000人を所得順に並べ、500人目の人の所得が中央値となる。

2008年調査・2007年分の所得金額階級別世帯数の相対度数分布は次の通り。

所得金額階級別世帯数の相対度数分布(2007年)
所得金額階級別世帯数の相対度数分布(2007年)

[参考]所得金額階級別世帯数の相対度数分布(2006年)
[参考]所得金額階級別世帯数の相対度数分布(2006年)

[参考]所得金額階級別世帯数の相対度数分布・2006年から2007年への変移
[参考]所得金額階級別世帯数の相対度数分布・2006年から2007年への変移

全体では556万2000円が平均所得だが、これは調査母体全員の回答所得を足して単純に人数で割って算出したものであり、所得のばらつきなどは配慮されていない。一方、「中央値」、つまり所得順に並べて人数的にちょうど真ん中にいる人の所得は448万円となり、平均値より108万円ほど低い値を示している。

これはすなわち冒頭でも触れたように、少数の高額所得者が所得全体の平均を押し上げていて、実際の多数の人たちは「平均値」より低い所得で生活していることを意味する。実際、平均所得額以下の人の割合は60.9%と約6割をしめている。

単年度だけでは「所得格差社会云々」と断じることは難しい。そこで今回発表分のも含め、6年ほどさかのぼってみることにする(要は前年のデータに今回のものを追加した)。

・2007年分……平均556.2万円、中央値448万円、平均所得額以下60.9%
・2006年分……平均566.8万円、中央値451万円、平均所得額以下61.2%
・2005年分……平均563.8万円、中央値458万円、平均所得額以下60.7%
・2004年分……平均580.4万円、中央値462万円、平均所得額以下60.5%
・2003年分……平均579.7万円、中央値476万円、平均所得額以下59.7%
・2002年分……平均589.3万円、中央値476万円、平均所得額以下60.4%

平均所得額以下の層が2007年は0.3ポイントほど減少しており、所得格差がやや改善したようにも見受けられる(平均が1.9%減少したのに対し中央値は0.7%しか減っていない)。ただし、100万円-200万円の層が2007年は2006年と比べて0.9ポイントと大幅に増加しているのが気になるところではある。

所得格差や中流意識の減退(【中流意識の減退か・「生活が苦しい」全体の6割に迫る勢い】)が論議される中、今後どのようにデータが推移していくのか。来年以降、特に景気後退が著しい来年発表分・2008年のデータが気になるところだ。

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