節約志向の高まりで5か月連続マイナス…2009年4月度チェーンストア売上高、マイナス3.7%

2009/05/23 10:33

【日本チェーンストア協会】は2009年5月22日、チェーンストア(スーパーやデパートなど)の2009年4月度における販売統計速報を発表した。それによると4月は3月に続き景気後退感の高まりなどで消費者の節約志向も強まる傾向にあり、気温の上昇で夏物商品などに動きが見られたものの、総販売額は前年同月比で5か月連続して下回る-3.7%という結果となった。4月はこれまで数少ないヒットセラーだった食料品も、やはり昨月同様に前年同月比でマイナスの動きを見せており、全般的なチェーンストアの不調ぶりがみてとれる(【発表リリース】)。

スポンサードリンク


今調査結果は協会加入の70社・8089店舗に対して行われている。店舗数は先月比で33店舗増、前年同月比で656店舗減。売り場面積は前年同月比101.8%と1.8%ほど増えている。今月は店舗数が先月と比べればやや増えてはいるが、前年同月比では相当数減少しており、企業数が先月と変わらないことをあわせて考えると、先月同様に各企業で大きく店舗の閉鎖や統廃合が起きている可能性が高い。

分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値が出ている。ちなみに数字はすべて店舗調整後(1年前のと比較するため、昨年存在しなかった店舗の分を除いた値)によるもの。

■総販売額……1兆0675億2027万円
・食料品部門……構成比:61.9%(前年同月比96.3%、▲3.7%)
・衣料品部門……構成比:10.6%(前年同月比88.3%、▲11.7%)
・住関品部門……構成比:21.1%(前年同月比95.3%、▲4.7%)
・サービス部門…構成比:0.4%(前年同月比99.8%、▲0.2%)
・その他…………構成比:6.0%(前年同月比93.9%、▲6.1%)

食料品も先月同様に
小さいもののマイナスを記録。
衣料・住関の売上低迷は
継続中。
4月は多少ながらも回復感・底打ち感はあるものの、景気後退感による消費者の生活防衛への意気込みが高い状況に変わりはなかった。中旬に気温が上昇することで夏物商品の一部に動きが見られたものの、衣料品や住関品の不調は相変わらず。さらにここ数か月の間続いている食料品の軟調さも継続中で、全部門で前年同月比マイナスを記録した。

具体的品目としては食料品は相場が上昇したことで野菜類、そしてバナナなどはまだ売れている。めん類や飲料、アイスクリームやデザートなどは堅調で、去年の反動もあり冷凍食品も好調。しかしこれだけ好調な食品が多くても、前年比でプラスを出すことはできなかった。

衣料品は概して単価の安い商品は好調なものの、売上を稼げる商品(スーツ、ジャケットなど)は不調のまま。住関品は花粉症の時期に突入したことを受けて鼻炎薬やマスク、そして先月同様【自転車の販売動向をグラフ化してみる】でも挙げたように、自転車の売上は伸びている。ここ数か月自転車の売れ行きは好調さを維持しており、景気後退期における一種のトレンドとして形成されつつある。

今回の掲載データにより、チェーンストアにおいては唯一期待の部門だった「食料品」が3か月連続して前年同月比マイナスの値を見せてしまった。他の分野、たとえば住関品の10%超減少と比べればまだその下げ率は小さいものだが、「全項目で前年同月比マイナス」というインパクトは大きいものがある。商品単価の安さでは量販店やアウトレットモール、インターネットショップにはかなわない以上、チェーンストアならではの個性を強調して集客しなければならないのだが、それが実現できていないというのが現状。

景気後退や消費者の消費スタイルの変化、他業種店舗との競合など変わり行く環境の中で、店舗の整理統合など、チェーンストアがそれなりの努力をしていることは分かる。しかし現状では、その成果が十分見えてこないのもまた事実。成果が見えるようになるまで、大規模な閉店・整理統合、さらにはスリム化・長所の強調などの改革が求められる。そして、整理統合によるスリム化が進んだ場合、「前年同月比」におけるマイナスが継続することも予想されよう。

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2017 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー