ゲーム離れは進んでいる? この1年でゲームをしていない人は26%

2009/05/18 06:49

【世帯当たりのゲーム機のユーザー数をグラフ化してみる 】などでもお伝えしたように、[任天堂(7974)]は2009年5月8日、2009年3月期における決算説明会の資料を一般公開した。その資料には任天堂から発売されているゲーム機やゲーム業界全体に関するさまざまな、興味深い分析データが掲載されていた。今回はその中から、「『昔は遊んでいたが、最近はゲーム機で遊ばなくなったユーザー』などを区分した年齢階層別のユーザー数」を抽出し、両ハードの現状を見てみることにした(【該当ページ】)。

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今回のグラフでは家庭用ゲーム機で遊んだことがあるか否かを元に、調査対象を3つに区分している。すなわち、

・アクティブユーザー……過去1年間で家庭用ゲーム機で遊んだ経験がある
・スリープユーザー……過去に家庭用ゲーム機で遊んだ経験はあるが、この1年間では遊んでいない
・ノンユーザー……これまで家庭用ゲーム機で遊んだ経験が無い

の3区分だ。今回のグラフで注目しているのは「スリープユーザー」、つまり忙しくなったり飽きてしまったりで「ゲーム離れ」を起こした人の割合。

3区分に従い、年齢階層別で人口比を示したのが次の図。「日本人って結構ゲームで遊んでるのね」という実感がわいてくる。

日本のゲーム人口構成(2009年1月)
日本のゲーム人口構成(2009年1月)

しかし同時に早い人では10代後半から「ゲーム離れ」がおき、40代後半になると「アクティブユーザー」以上に「スリープユーザー」の数が増加していくことが分かる。このあたりの年齢層は、いわゆる「ゲームを卒業した」ということになるのだろうか。

さらに50代以降は「ノンユーザー」、つまり一度も家庭用ゲームで遊んだことのない人が急増していく。家庭用ゲーム機に対するジェネレーションギャップ(世代間の「壁」)は50歳前後にあるものと思われる。いわゆる「食わず嫌いの壁」だ。

これを時系列で記したのが次の図。

日本のゲーム人口構成(時系列)
日本のゲーム人口構成(時系列)

2006年5月で「ノンユーザー」が増加しているが、これは調査対象をこれまでの64歳から74歳に広げたため。65-74歳は上記のグラフにあるように「ノンユーザー」が圧倒的に多いため、全体に及ぼす影響も大きく、一時的に「ノンユーザー」が増加した次第。

一方で2007年1月に劇的な変化、具体的には「ノンユーザー」が10ポイント前後減り、「アクティブユーザー」がそれに近い増加を見せている。これは(リリースの説明によれば)Wiiの発売が後押ししているとのこと。ただしそれ以降は現在にいたるまで、3区分の割合に変化はほとんど見られない。



アメリカの場合イメージ
アメリカの場合のゲーム人口年齢階層比。
「ノンユーザー」が多い一方で、
「スリープユーザー」が非常に少ない。
大人もずっとゲームに親しんで
いることが把握できる。
任天堂ではこれらのデータ、そして比較対照したアメリカのデータでは「ノンユーザー」が圧倒的に多いものの「スリープユーザー」が日本と比べて非常に少なく、「ゲーム離れを起こしにくい」ことなどから、「ゲーム離れ」を留めて「アクティブユーザー」を増やしていくことが、ゲーム人口(=ゲーム市場)を拡大するポイントの一つであるとしている。

日本では元々「テレビゲームは子どものおもちゃで大人がたしなむものではない」という風潮が強い。「ゲームばかりしてないで勉強しなさい」という、親のお小言のセリフが実に象徴的だ。直前の記事にあるように、最近では保護者の年齢階層にも家庭用ゲーム機・携帯ゲーム機は浸透しつつあるが、それでもちょっとしたきっかけで「ゲーム機を封印・卒業」してしまい「スリープユーザー」に移行する人が多い。

受験勉強や就職で拘束時間が長くなり、ゲームに費やす時間が得られなくなったのなら、「スリープユーザー」に移行しても仕方が無い。しかし歳を経て自分の好みに合うゲームソフトが見当たらないのでハードを封印し「スリープユーザー」になるのなら、それはハード・ソフトを問わずゲームメーカーはもちろん、場合によってはユーザー自身にも不幸な話となる。文化的なハードルは仕方ないが、ゲームメーカー側においては、各年齢層毎に興味関心を持つソフトを提供してユーザーが「眠ることのないような環境」を作るなど自ら出来ることを成し、「スリープユーザー」の減少を試みるべきではないだろうか

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