【更新】お弁当を500円で、安い惣菜をもっと幅広く! - 進む中食低価格競争
2009/05/16 08:51


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●松坂屋銀座「500円OLランチ」
J-Castに掲載されていたのは松坂屋銀座の「500円弁当」。高級品の玉手箱的な存在の松坂屋銀座で、500円玉一枚でお弁当が購入できるなど、ちょっと前までなら信じられないお話。これは[松坂屋銀座のブログ]にも掲載されているように、今年の2月に「OLランチ」のコンペを実施。その結果を受けて3月から「500円OLランチ」として発売を始めている。

500円OLランチ
ミニサイズのお寿司の詰め合わせ「たまて箱」、野菜のオールスター的な弁当「安心まるごと野菜弁当」、豆腐専門店豆蔵が手がけた「ハンバーグとお豆腐のまぜまぜ丼(デザート付)」をはじめ、全部で16種類。コンペの結果を広範囲に取り入れ、女性が喜びそうなラインアップなのが特徴。当然人気も高く、元記事によれば13時半くらいまでには完売してしまうという。
さらに銀座松坂屋ではこの好評さをうけて、今度は男性にも喜んでもらえるようなお弁当「兄貴分ランチ」を考案中。利用者からのアンケートを受けつけ、その内容を反映していくとのこと。価格がOL弁当と同じく500円になるかは不明だが(アンケートの選択肢には500円未満が無く、最低でも500円となっている)、銀座松坂屋の利用者はもちろん、他のデパートにとっても気になる話といえよう。
●バリューローソンの100円惣菜の拡充

今後本格展開するかが分からないので写真掲載はひかえるが、通常のコロッケよりサイズが小さいもののまろやかなクリームがポイントの「クリームコロッケ」、歯ごたえから意外な人気を集めている「イカリング」などの姿が確認できた。さらに銀座松坂屋の例ではないが、通常のお弁当より一回り小さくこじんまりとまとまった200円(税込み210円)のお弁当も「ミニチキンカツ弁当」をはじめいくつか見つけられた。「バリューライン惣菜」のパッケージと同じく白のシンプルな容器に納められているが、おかずはそれなりにしっかりしたもの(お新香、コロッケ、チキンカツ、ウインナー)。これに惣菜1品を加えても300円ちょっとで済んでしまうのが嬉しいところ。
ローソンでは「バリューライン」というプライベートブランドでさまざまな廉価商品を展開しているが、100円惣菜に注力しているような雰囲気を感じることができた。近所の店で惣菜コーナーに立ち寄る客層を見ていたが、OLから中堅層、高齢者にいたるまで幅広い層が手にしており(若年層はむしろおにぎりに集まっていた)、ローソンの目論みはうまくいっているような気がした。

J-Castの記事にもあるように、景気の急激な回復は難しい。可処分所得が増えなければ昼飯代の値上げも難しく、よってしばらくはお弁当・惣菜の激安ブームは続くものと思われる。先の記事にあった「西友の49円コロッケのようなEDLP商品」も、さらに品揃えを拡充してくるだろう。
一方で安易な安売りは自分自身、そして業界全体を苦しめることにもなりかねない。お弁当・惣菜の世界においては、コスト管理がしっかりしており、スケールメリットが活かせる企業が生き延びる、サバイバルな市場競争がひそかに進展しているのかもしれない。
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