ブックマークでもお店名でもなく……通販サイトへのたどり方、トップは!?

2009/05/06 16:05

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検索イメージマイボイスコムは2009年4月23日までに、オンラインショッピングに関する調査結果を発表した。それによると、過去一年間にオンイランショッピングを利用した人が、そのサイトにたどり着く方法・経路としてもっとも多かったのは「商品名で検索して」だった。実際購入する商品によっても違いがあるのだろうが、通販サイトのブックマークではなく、店舗・会社名の検索結果でもなく、「商品そのもの」を探した結果であり、多くの人が通販サイトを「単なる手段」以上のものとは考えていないことが想定される(【発表リリース】)。


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今調査は2009年4月1日から4月5日までの間にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万5665人。男女比は46対54で、年齢階層比は30代35%・40代30%・50歳以上18%など。

オンラインショッピングを行うには、ショッピングサイト内の商品ページにたどり着く必要がある。あるいは複数の商品を購入する目的で特定のショッピングサイトにいくのなら、ブックマークなどを経由しなければならない。そこで、実際に利用したショッピングサイトへのたどり着き方について複数回答でたずねたところ、もっとも多かったのは「商品名で検索して」で44.0%を占めた。

この1年で利用したショッピングサイトへはどのような経路で行きましたか?
この1年で利用したショッピングサイトへはどのような経路で行きましたか?

・「商品名検索」「価格比較サイト」「商品に関するキーワード」……ショッピングサイトがどこなのかはこだわらない。ショッピングサイトは「手段」に過ぎない
・「店舗、会社名で検索」……検索サイトのブックマーク的利用法(【ヤフーの検索ワードランキングに見る「検索エンジン」の使われ方(2008年・年末集計版)】)
・商品販売元からの積極的情報配信手段の中では、各種広告は動機付けとしては十分足りえていない。唯一メールマガジンにおける紹介は、効力としてはかなりの域に達している。

直前に【オンライン ショッピングサイト ベスト3 楽天アマゾンそしてヤフー】で、オンラインショッピングで使われているサイトは楽天市場・アマゾン・ヤフーショッピングの3大勢力が支配的になりつつあるデータを紹介したが、いざ商品を購入しようという時には「それらのサイトにアクセスする」よりも「商品を検索したら結果的にそれらのサイトにアクセスしてしまった」可能性が高いことが分かる。この3サイトが「単に取扱数が多いだけでなく、品揃えが多ジャンルに及んでいる」理由(あるいは逆説的にそうなっている理由)がここにあるといえよう。

メルマガはあらかじめ
読者が選定されている

ツボをついた商品紹介には
絶大な効果を発揮する
言い換えれば、店舗名で検索したりブックマーク経由で「はじめにショッピングサイトありき」という人も少なく無いが、それ以上に「はじめに商品そのものありき」という行動パターンを取る人が多い、ということだ。ショッピングサイトは目的ではなく手段に過ぎないことを考えれば、当然の結果ともいえるのだが。

また、商品を販売する側から積極的にアプローチをかける手段の中では、「メールマガジン」の効果が非常に高いことが確認できる。元々メルマガは読み手が読みたい内容のものを購読している時点で、ある程度ふるいわけが行われており、「ツボ」をつく商品の紹介も多いから、なのかもしれない(例えば政治系のメルマガよりも猫愛好家のメルマガの方が、かわいい猫の写真撮影の仕方をおさめたガイドブックへの注目度は大きい)。



お客がこのような購入性向をしているということは、ショッピングサイト側でもそれに沿った戦略を練らねばならないだろう。ブックマークをしてもらいやすくする・お店や会社名を覚えてもらうようにするのは当然のことだが、商品名・関連キーワードで検索された際に「目立つ順位に来るよう」「結果表示で目に留まるよう」適切な検索エンジン対策をほどこす必要がある。

それと共に、自分のショッピングサイトで販売している商品に対しては、どのようなキーワードで利用者がやってくるのかを確認し、そのキーワードへの優位性を確保する一方、来訪したお客様のハートは確実につかむ仕組みを凝らさねばならない。先の事例「かわいい猫の写真撮影の仕方をおさめたガイドブック」なら、「猫 写真 かわいい」などのキーワードが想定できるし、それらのキーワードで到達した来場者が迷わないような仕組みをする必要がある(実際にはこのあたりは、アクセス解析などを経て調整を行っていく)。

誘導イメージ実はこのような「努力」は、先の3大サイト「楽天市場・アマゾン・ヤフーショッピング」が圧倒的に優位にある。何か商品を探そうとして、その商品名そのものズバリ、あるいは想像するキーワードを入力して検索すると、大抵においてこの3大サイトの商品ページが表示されることからも、その実績は分かるはず。

ある商品をテレビで見て気になって検索し、たどりついたショッピングサイトで購入ボタンを押す。何気ない一連の行動の中にも、さまざまな可能性があり、同時に情報提供側・商品展開側のし烈な争いが見え隠れしている。今件のデータはそんな実態をかいま見れるもの、ともいえよう。


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