【更新】2009年3月度外食産業売上はマイナス1.4%・WBC効果がマイナスに働く

2009/04/28 04:25

日本フードサービス協会は2009年4月27日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2009年3月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でマイナス1.4%となり、先月に続いて二か月連続してのマイナスとなった。昨年と比べれば一日土曜日が少ないこと、そしてWBC開催によりテレビのある場所(自宅など)にこもる人が増えたのが原因であると協会側は分析している([発表リリース])。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が176、店舗数は28752店舗(既存店はそれぞれ171、24873)。

全業態すべてを合わせた3月度売り上げ状況は、前年同月比で98.6%と前年同月を1.4%下回り、先月から続いてマイナスを見せることになった。昨年と比べて土曜日が一日少なかったこと、さらにWBCが非常に大きな盛り上がりを見せて、通常よりも多くの人が自宅で「観戦」したことを受けて、外食利用者・売上か減る結果となった。

業態別では相変わらずファストフードが堅調。低価格帯で商品を展開する店舗の堅調さが目立つ。持ち帰り米飯・回転寿司及びその他の分野で大きな減少を見せ、これが全体の足を引っ張る形となった。以前は協会側でも不安要因的な表現が相次いでいたファストフードの和風・めん類チェーン店の積極出店については、先月から立ち位置を変えるがごとく肯定的なコメントをしていたが、今月は「積極出店が定着してきた」と言及し、単に事実認識のみを伝えている。中立的な構えを見せている、ということだろうか。

一方ファミリーレストラン部門の伸び率は全体では先月同様「いまひとつ」。中華の「店舗数が先月同様大きく減少しているが、売上の減少分は最小限に留まり、全体的には健闘」という状況にも変化は無い。

全店データ(既存店、新店合わせて)
全店データ(既存店、新店合わせて)

ファストフードは
洋風を中心に引き続き堅調。
「和風」「めん類」の店舗出店の
大幅上昇は協会側でも
好意的な姿勢へ。
ファミレスでは中華店舗数減少が
継続中。しかし業績は健闘。
資源高騰による物価上昇はピークを過ぎた感があるが、さらなる不景気がこれから到来するとの懸念・雰囲気も強い。金融危機に端を発した「金融工学不況」は、少なくとも脱するだけの材料(「金融工学」の失策による後始末、消費者の消費マインドの向上、可処分所得の上昇など)を確保していないのが現状だ。この傾向が続く以上、ラーメンやハンバーガーなどの低価格帯の外食への人気は継続するものと思われる。

逆にいえば、例えば景気ウォッチャー調査と同じように、ファストフードの洋風店の売上、和風・めん類の店舗拡大傾向がおとなしくなり、ファミレスの売上が上向きを見せるようになったあたりが、直近における景気の底打ちの一つのシグナルになるのかもしれない。

……それにしても。WBCがここまで影響を及ぼすとは。来月以降に効果が見え始めると思われる「定額給付金効果」がどこまで数字に表れるのか。これもまた、楽しみではある。


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