春物が従来以上に苦戦、食料品もマイナス…2009年3月度チェーンストア売上高、マイナス4.0%

2009/04/23 06:15

【日本チェーンストア協会】は4月22日、チェーンストア(スーパーやデパートなど)の2009年3月度における販売統計速報を発表した。それによると3月は景気後退感の高まりなどで消費者の節約志向も強まる傾向にあり、その上気温が比較的低めに推移したことで春物が従来以上に苦戦し、総販売額は前年同月比で四か月連続して下回る-4.0%という結果となった。3月はこれまで数少ないヒットセラーだった食料品も、昨月同様に前年同月比でマイナスの動きを見せている(【発表リリース】)。

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今調査結果は協会加入の70社・8056店舗に対して行われている。店舗数は先月比で730店舗減、前年同月比で591店舗減。売り場面積は前年同月比102.2%と2.2%ほど増えている。今月は店舗数が大規模に減少している一方、企業数は先月と変わらないため、各企業で大きく店舗の閉鎖や統廃合が起きている可能性が高い。

分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値が出ている。ちなみに数字はすべて店舗調整後(1年前のと比較するため、昨年存在しなかった店舗の分を除いた値)によるもの。

■総販売額……10466億7396万円
・食料品部門……構成比:63.1%(前年同月比98.5%、▲1.5%)
・衣料品部門……構成比:10.7%(前年同月比88.6%、▲11.4%)
・住関品部門……構成比:19.6%(前年同月比94.1%、▲5.9%)
・サービス部門…構成比:0.4%(前年同月比90.5%、▲9.5%)
・その他…………構成比:6.2%(前年同月比90.6%、▲9.4%)

食料品も先月同様に
小さいもののマイナスを記録。
衣料・住関の売上は
極めて軟調。
3月は景気後退感による消費者の生活防衛への意気込みが高い状況だっただけでなく、月の後半において気温低下が著しかったことを受け、春物を中心に衣料品や住関品が苦戦。食料品もかつてのような勢いは無く、全部門で前年同月比マイナスを記録した。衣料品の下げ具合は昨月よりはやや持ち直したが、それでも前年同月比10%以上の下げとなり、決して良い状況とはいえない。

具体的品目としては食料品はバナナなどはまだ売れているものの、じゃがいもや玉ねぎ以外の農産物は不調。水産物も生かつおや加熱用カキ以外は不調。加工品以外の一次生産品の不調さが目立つ。

衣料品は季節商品のシャツ、学生服などは堅調だが全般的に不調。住関品は自炊ブームを受けてか調理用品や台所用品は堅調なものの、大型家電などは軟調。今月は特に入学祝に使われたからか、先月同様【自転車の販売動向をグラフ化してみる】でも挙げたように、自転車の売上は伸びている。

最近の週刊誌などで大型デパート・百貨店の存在意義を問う、あるいは関係者が自問自答する話が相次いで掲載されたが、今回のデータで唯一期待の部門だった「食料品」が2か月連続して前年同月比においてマイナスの値を見せたことで、雑誌掲載の言葉に重みが加わることとなってしまった。

消費者の消費性向としては、景気が悪化している昨今でも単に「安い」もののみを求めるのではなく、「安さと品質のバランスが取れたもの」をより厳しい選択眼で選び抜いていく傾向がある(【不景気で 製品買う際気にかける 「価格」と「品質」 バランス重視で】)。仕組み上「安さ」ではライバルたるアウトレットモールやインターネットショップなど他業種に立ち向かうのは難しいのだから、品質にこだわりを見せていくべきなのだが、少なくとも売上が伸びていない現状では、それらもかなっていないことが分かる。

雑誌の記事云々は別にしても、チェーンストア各店は今の各小売店の販売状況を把握した上で「デパートで商品を購入する意味は?」という自問自答をし、何が欠け、何が求められているのかを再認識する必要があるだろう。あるいは今月のデータで見せたように、大規模な閉店・整理統合を経て、「現在の市場規模に合った数」まで自然淘汰されるしかないのだろうか。

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