【更新】求人広告件数の推移をグラフ化してみる

2009/04/11 17:20

求人イメージ【アルバイトタイムス(2341)】は2009年4月9日、2009年2月期における決算短信を発表した。売上の大幅な減少などにより最終利益は赤字に転落、次期決算予想も黒字回復は難しいとあり、求人市場が困難な状態にあることをあらためて認識できる決算内容となっている。その[決算短信(PDF)]において、事業環境を説明するため、全国の求人広告件数の推移などが全国求人情報協会の資料を元に作成されていた。非常に興味深い内容だったので、データを探してあらためて詳細なものを創ることにした。

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元資料は[全国求人情報協会の資料発表ページ]。すでにいくつかのグラフが生成されているが、今回は元データを使い求人広告件数そのもののグラフを作ることにする。

対象となるデータは、有料求人情報誌・フリーペーパー・折込求人紙・求人サイトの4媒体合計。これをデータが公開されている2004年4月以降の分について、月次を棒グラフ、前年同月比を2005年4月以降の分を算出して折れ線グラフにしたのが次の図。

求人広告件数の推移(クリックして拡大表示)
求人広告件数の推移(クリックして拡大表示)

月ごとの特性による求人件数の差異(例えば3月は年度更新直前のため増える、年末は求人云々どころではないので減る)はあるものの、折れ線グラフを見ると2006年度(2006年4月1日から2007年3月31日)は求人件数の増加率が拡大し、2007年度になると縮小を見せている。しかしながら「前年同月比」の値のため、年度単位ではさほど大きな違いはない。これは人事面で年度単位にて戦略の変更を行っているからだと思われる。しかしながら2008年度に入ると年度戦略の別なく求人件数を企業が減らし、結果として前年同月比の値が右肩下がりで落ちていく様子が分かる。つまりそれほど求人件数(広告出稿できる案件)が減っていることを意味する。

・2006年度までは年度単位で
求人数の増減が決まっていた。
・2008年度は後半以降月単位で
急降下を続けている。
求人広告の件数=求人件数ではないが、求人広告数が少なくとも企業の求人状況を表す指標のひとつであることに違いはない。このグラフを見ても、サブプライムローン問題が表面化した2007年度はまだ雇用問題はあまり起きておらず、2008年度は前年比-10%の域で平均化される様相を見せていたものの初夏に底抜け、それ以降際限なく下落を続けているのが分かる。

毎年春先は求人件数が増える傾向にあるが、今年はその雰囲気すら見られない。求人件数の減少は、各企業の労働力の需給関係がだぶつき気味であること、事業そのものが低迷あるいは縮小方向にあるを意味する。しかし同時にアルバイトタイムスのようなリクルート事業の企業にとっては、直接的にお客が減ることにつながり、死活問題ともなりうる。景気ウォッチャー調査の月次データを見ても、一番回復の遅いのは雇用指標であり、今後も苦しい時代が続くものと思われる。

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