「実在しないけど大人気」「驚くべきペースでファンをとりこに」内閣府の海外向け広報誌で「初音ミク」紹介

2009/04/08 19:45

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Highlighting JAPAN内の初音ミクイメージ【ITmedia】【ピアプロ開発者ブログ】が伝えるところによると、内閣府が発行している海外向けオンライン広報誌【Highlighting JAPAN】【2009年3月号】において、『ボーカロイド』(ヤマハが開発した音声合成による歌声生成システム)の初音ミクが「Virtual Idol」として紹介されていることが明らかになった。解説ページでは「初音ミクは実在しない歌手だが、(実在の有無は)その人気に何ら影響を与えない。パソコンソフトで『歌うアイドル』は多くの人に受け入れられ、驚愕すべきペースでファンをとりこにしつつある(Miku Hatsune is not letting her lack of existence hold her back. This popular software-generated singing idol is winning over fans at an amazing pace.)」と説明している(【該当部分のみ、PDF】)。


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「Virtual Idol」初音ミク紹介ページ
「Virtual Idol」初音ミク紹介ページ

紹介されているページは全部で見開き2ページ。大見出しで「Virtual Idol」(バーチャルアイドル)の文字が躍り、ほぼ中央に初音ミクのイラスト、そして左中央部から下部にかけて説明が行われている。その本文の冒頭部分では「初音ミクは人気アイドル歌手、けれども彼女は現実には存在しない。ミクはボーカロイド2と呼ばれる歌曲合成システムから生まれた、架空のキャラクタだ」と解説。さらに「楽曲と歌詞を入力することで利用者がオリジナルの歌声を生成できる画期的なソフトウェア」と、ソフトとしての「初音ミク」そのものの仕組みを紹介。

「1000本売れれば上出来の市場で、発売された2007年8月からわずか2週間で3000本以上を売り上げた。その売上を後押ししたのは、インターネット上の動画共有サイトで、それがブームの火付け役ともなった。利用者は自分の好みで作った曲や動画を(初音ミクに歌わせて)アップロードして披露。それがクチコミ的に広がり、初音ミクが『バーチャルな歌うアイドル』として認知されるようになり、CDやキャラクターグッズも続々発売。一躍スターの座を駆け上がることになった」

「初音ミクの成功はソフトウェアの操作性、オリジナルでリアルな歌声による曲を作れることにある」

「鏡音リン・レンや巡音ルカなどもあわせ、インターネット上で創造されたキャラクタたちによる新しいビジネスモデルである」

などと説明している(一部意訳あり)。

YouTubeなどの動画共有サイトに掲載されているボーカロイドたちの動画を見ると、製作者はまだ日本人が多数を占めているものの、コメント欄には多数の外国の人たちの姿も見受けられる。既存アニメや漫画のキャラクタと勘違いしている人も多いが、それがソフトウェア上の歌声合成ソフトによる歌で、登場しているキャラクタもイメージキャラクタであることが分かると、二度驚くことも少なくない。

アニメや漫画とはまたちょっと違った立ち位置にある、新しい時代の「日本発のアイドル」。彼女らに世界はどのような動きを見せるのだろうか。


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