男性がプリウス・女性がインサイトを好む理由

2009/03/25 19:40

トヨタのハイブリッド車イメージネットエイジアは2009年3月23日、ハイブリッド車として知名度の高い[トヨタ自動車(7203)]の「プリウス」と、[ホンダ(7267)]の「インサイト」など、ハイブリッド車に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、ハイブリッドカーの購入意向がある人が想定している購入価格帯は、男女で50万円ほどの違いがあり、女性の方が値が安いことが明らかになった。これが「プリウス」と「インサイト」における、男女の支持の差(【「インサイトは女性が支えている」!? プリウスとインサイト、それぞれに大きく異なる支持層とイメージ 】)に大きな影響を与えているものと思われる(【発表リリース】)。

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今調査は2009年3月3日から3月5日の間、自分専用の自動車を保有している20代-50代の男女合わせて500人に携帯電話経由で問い合わせたもので、有効回答数は500人。男女比は1対1、年齢階層比は非公開。

「ハイブリッド(自動)車(ハイブリッドカー)」とは言葉通り、複数(ハイブリッド)のエンジンを動力として走る自動車を意味する。通常の自動車はガソリンエンジンのみだが、ハイブリッド自動車は(現行ではそのほとんどが)ガソリンエンジンと電気モーターの組み合わせで走る。ブレーキをかける時などの運動エネルギーを電気に替え、その電気をバッテリーに充電。通常走行時には貯めていた電力でモーターを動かし、エンジンを補助する仕組み。

ホンダのハイブリッド車イメージつまりはエンジンによる回転エネルギーを電気にも変換するので、基本的に通常の自動車同様ガソリン以外の給油・充電は必要ない。ただし構造が多様化する(ガソリンエンジン以外にバッテリーやモーターなどが必要)ため、本体価格が割高になる。最近ではバッテリー充電を外部電源で行い、モーターの役割の割合を大きくするプラグイン・ハイブリッド方式のハイブリッド自動車も登場している。

また、ハイブリッド車としては先行・知名度がもっとも高いプリウスと、最近話題を集めているインサイトの違いは、発売元以外に、「プリウスは電気モーター部分の依存が大きいため、充電の機会が多い都心部(止まったり走ったりする場面が多い)では燃費が良くなる」「インサイトは省エネのエンジンがメインなので、長距離を一気に走る場面では燃費が良い(充電電池で稼動の補助をする電気アシスト自転車のようなもの)」などの違いがある。また、プリウスが電気モーターのみの走行がある程度は可能なのに対し、旧タイプのインサイトはそれが出来ない(新タイプは可能)。

【「インサイトは女性が支えている」!? プリウスとインサイト、それぞれに大きく異なる支持層とイメージ 】にもあるように、男性からは圧倒的な支持を受けている「プリウス」と、女性からの声援が大きい「インサイト」。その違いの理由の一端が説明できるのが、次の調査項目の結果。ハイブリッドカーそのものを購入検討している人に、その想定価格帯について単一回答形式で尋ねたとろ、全体では150万円-200万円、100万円-150万円、200万円-250万円の層がもっとも多い回答を得られていた。安いに越したことはないが、現状を冷静に見つめ直し「このくらいが妥当だろうな」という線は100万円-250万円ということになる。

ハイブリッドカーの想定購入価格帯
ハイブリッドカーの想定購入価格帯

男女を合わせた全体では150万円-250万円の層が最多回答層なのだが、男女で区分すると男性は150万円-250万円、女性は100万円-200万円が最多回答層であることが分かる。男性はやや100万円-150万円の層の同意票も多いが、女性は100万円-200万円の層でがっちりと固められている。

ひるがえって[プリウス]と【インサイト】の標準価格を見ると、

・プリウス……233万1000円-334万9500円(税込み)
・インサイト……189万円(税込み)
※諸経費別、記事中URLからの抜粋


ハイブリッド車への
男女間・妥協価格帯の違いが
車種の違いをもたらす
となり、女性の希望層に「インサイト」はバッチリ合致するものの、「プリウス」はやや手が届かない範囲なのが分かる。一方、男性の希望価格帯なら「プリウス」のスタンダードタイプなら購入は可能だ。

このようにして見ると、女性にとっては「とにかくハイブリッドカー」「手が届きうる、現実的な攻略範囲内のハイブリッド車」として「インサイト」が人気を集め、男性には歴史と実績を誇るハイブリッドカーとして「プリウス」に支持が集まるのは当然の話といえる。

また、男女間の感性の違い(【クチコミの影響度、男性は「情報」・女性は「感性」を重視】あたりでも触れているが)が、それぞれの車種のイメージ上の好き嫌いにも反映され、それも「男性はプリウス、女性はインサイトも」という結果に至らしめているのだと思われる。つまり、スペック的な情報を重視する男性は「プリウス」を選び、「とにかくハイブリッド、ガソリン節約!」という感覚的なイメージを重視し求める女性は、財力的に自分の手の届く範囲内で現実的な「インサイト」を選ぶ、というあんばいだ。



先日の報道で【新型プリウス、価格でもインサイトに対抗 最低価格は205万円程度に】にもあるように、新型のプリウスは最低価格が205万円程度になるという話がある。発売は5月予定とのことだが、これが本当の話だとすれば、上記の状況に変化が生じることになる。イメージ的な違いもあるが、価格としてはほぼ現行インサイトと同じ。女性の最多購入希望価格帯の200万円にはギリギリ届かないが、「ちょっと無理をすれば、なんとか」というレベルに達することになる。

世界的な景気後退で自動車産業そのものが大変な事態におちいっている中でも、ライバル車種との激しい競争は常に展開されていることは間違いあるまい。

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