全身を着飾った馬、でもオシャレのためではありません

2009/03/25 12:05

パンドライメージ日に日に温かくなる日差しと緑に映える草木が春の到来を実感させるようになると、道端ですれ違う散歩中のペットの犬も「防寒用の服」を着ている姿が少なくなってくる。ところが春が来ても服を脱げないどころか、一年中ずっと布に覆われていなければならない動物もいる。彼女の名前はパンドラ(Pandora)。今年で5歳になるサラブレッド(メス馬)である。端から見れはミイラのようにすら見える彼女が、どうして布に包まれたままなのか、そして春になってもそれを脱がしてもらえないのか……(【DailyMail】)。

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芝生のアレルギーに悩まされるパンドラ。彼女はアレルギーを避けるために、このような姿を強いられている。
芝生のアレルギーに悩まされるパンドラ。彼女はアレルギーを避けるために、このような姿を強いられている。

パンドラとそのオーナー、Emily Pearce嬢
パンドラとそのオーナー、Emily Pearce嬢

全身を布で覆われた姿を見て、あるいは笑ってしまう人もいるかもしれない。しかし当人ならぬ当馬、そして関係者にとってこれらの布や服は欠かせない、そして重要な装備。実はパンドラは、芝生のアレルギーのため、アレルギー反応から逃れるためにこのような姿を強いられているのだ。

彼女が芝生アレルギーの傾向を見せたのは去年の夏。馬屋の中に居た彼女のお腹の部分に大きく、いかにもかゆそうなコブがいくつも出来た。飼い主のEmily Pearce嬢は最初、「虫刺されかな」と思ったが、そのコブはますます大きくなるばかり。そして他のコブと結合するようになると、(虫刺されが悪化したのかと思い)ステロイドの注射をパンドラに打った。けれども状況はまったく解決せず、打つ手ナシということで精密検査をしてもらったところ、すべての芝生に対するアレルギー反応が確認できたという。

なぜ突然、芝生アレルギーがパンドラの身に生じたのかは不明。また、療法も現段階ではまったく無いという。診察に当たったPeter Fenton医師も「自分もこのようなケースは過去に2例しか見たことが無く、しかもこれほどひどいものではなかった」とコメントしている。

パンドラのオーナーのPearce嬢は、パンドラのために特殊ポリエステルで作られた、空気のやり取りが可能な(皮膚呼吸が出来る)特別製の服(スウェーデン製)を用意し、写真のように彼女にかぶせている。また、目そのものを保護するため、目の部分にも布をかぶせねばならない(これでもちゃんと前が見えるそうだ)。その上、毎日抗ヒスタミン錠剤を15錠飲ませ、エサも甜菜(てんさい)のもみ殻と大豆油を混ぜた特別製のものを与えねばならない。さらに別の元記事によれば、夏には症状がひどくなり、外に出すことすらかなわないとのこと。

アレルギーについては当サイトでも何度か記事にしたが、人間ならば「なぜこのような症状が起きるのか」という自分が置かれている状況を理解でき、その上で対処を施せる(治せるかどうかはともかく)。しかし動物の場合は(恐らく)アレルギーそのものですら理解できず、ただ苦しむばかりに違いない。出来うる限りの対処をオーナーは施しているか、それでも発症するであろうアレルギー反応に、パンドラはどのような心境なのか。少々胸が痛む思いでもある。

ちなみに元記事のコメントに目を通すと「うちの犬も似たようなものだ。芝生、花粉、猫、ノミのアレルギーまで持っているよ。でも幸いなことに、1か月に1本注射を打つこと、それらのアレルギーを抑えることができるんだ」という話や、「そんなに珍しい話ではない。うちの馬も芝生、そして花粉のアレルギーでもあるんだ。夏の季節はもう彼にとって咳や鼻水で悪夢だよ」そして「なんでアレルギーの反応がある芝生の場所に住まわせる必要があるの? ちょっと高いけど砂で作った牧場で飼えばいいじゃないの」という意見に対し「馬は神経質な動物なんだ(。そしてアレルギーの仕組みを理解しているわけじゃないから)、芝生のある場所で飼わないとストレスで参っちゃうよ」という話も展開されている。色々な意見はあるが、概して彼女のことを気にかけているようだ。

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