着うたの違法無料のダウンロード、経験者の数6割を超えて(2009年発表)

2009/03/25 07:15

社団法人日本レコード協会などは2009年3月24日、着うた・着うたフルの違法配信に関する利用意識調査の結果を発表した。それによると、調査母体の6割以上が違法の「着うた・着うたフル」の無料ダウンロードサイトを利用した経験があると回答していることが明らかになった。またその理由としては「音楽のダウンロードにお金をかけたくないから」という選択肢を選んだ人がもっとも多く、6割を超えていた(【発表リリース】)。

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今調査は2008年9月24日から10月23日の間に、携帯電話のサイト上経由で行われたもので、リンク元としては公式サイトと無料掲示板の双方が利用された。全体サンプル数は8029。男女は比44.8対55.2、年齢階層は16-19歳が34.0%、30-39歳が16.7%、20-24歳が15.5%など。

調査母体数8029人のうち、何らかの形で違法ダウンロードサイトを利用したことがある人は5149人に達している。割合に換算すると64.1%。「現在でもよく・たまに利用している」という、「現行使用派」に限定しても50.9%と過半数を超えている。この利用者たちに違法ダウンロードサイトを使う理由を複数回答で尋ねたところ、もっとも多かった回答は単純明快に「お金をかけたくない」というもので2/3近くを占めていた。

違法ダウンロードサイトを使う理由
違法ダウンロードサイトを使う理由

この類のサイトを使う大義名分としてよく見聞きする「試聴できる」という意見などもあるが、やはり「可能ならばお金は使いたくない」という金銭問題がもっとも大きな理由のようだ。実際、これらのサイトの利用により、有料の(本来の)着うた・着うたフルの購入頻度は「減った」とする人が「増えた」という人より20ポイント以上多い結果が出ている。

違法無料サイトの利用で、有料着うた・着うたフルの購入頻度は……
違法無料サイトの利用で、有料着うた・着うたフルの購入頻度は……

当然違法無料サイトの利用は違法行為となる。罪の意識を感じているか否かが気になるが、「若年層の方があまり法律になじみがないから意識は薄いのでは?」という世間一般のイメージとは反対に、歳を経るほど罪悪感が減っていることもデータからは見て取れる。

無料ダウンロードサイトを使う際に後ろめたさや罪悪感を感じるか
無料ダウンロードサイトを使う際に後ろめたさや罪悪感を感じるか

いずれの年齢階層でも「感じない」人が過半数を占めているのは困った感があるが、それにも増して大の大人になればなるほど、その意識が薄れていく傾向があるのは、頭の痛い話ではある。本来若年層を指導しなければならないはずの年齢層が、逆に堂々と「してはいけないこと」をやって、悪いことだとは思っていないのだから。



違法サイトを使う理由を読み返して見ると「視聴できるから」「ダウンロードが簡単だから」「好きな楽曲が探しやすいから」「有料サイトで好きな楽曲がないから」など、現行の有料(合法)サイトの不備・不都合が原因である選択肢にも少なからぬ回答が寄せられているのが確認できる。「好きな楽曲がないから」というのは曲の送り手側のプロモーションの事情などもあり仕方ないのだが、「視聴できる」「簡単」「探しやすい」は有料サイトの提供側の努力不足ともいえる。

違法サイトを徹底的に摘発したり、啓蒙を推し進めるのも「着うた・着うたフル」の潜在的利用者を掘り起こして健全な市場を拡大する一つの手に違いない。実際違法サイトが無くなった場合、有料サイトを使うと回答した人は(利用頻度は別にしても)56.9%に達している。

ただそれらの強攻策の推進と共に、「視聴できる」「簡単」「探しやすい」というニーズに応えられるような有料サイト側の努力、言い換えれば融和策も必要なのではないだろうか。例えば各有料サイトへの最新情報が反映された横断リンクを張り巡らしたポータル的な着うた・着うたフルサイト(イメージ的にはiTunesが近い)を、各キャリアが自ら公式サイトで提供するのも一つの手といえるだろう。

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