「その広告、役に立ちますか!?」若年層は新聞よりネットを活用

2009/03/21 10:15

新聞広告イメージ財団法人新聞通信調査会は2009年3月6日、「メディアに関する全国世論調査」の結果を発表した。それによると、調査母体において主要メディアに掲載されている「広告」が役立っているか否かをたずねたところ、全体では「テレビの広告が役立つ」と回答した人がもっとも多く8割を超えていた。ついで新聞が5割近くを示しているが、年齢によって大きな差異が見られることも明らかになった。若年層ではインターネットの広告の方が、新聞よりも役立つと回答している人が多い(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は2008年12月に住民基本台帳からの層化二段無作為抽出法によって選ばれた18歳以上の男女個人3000人に対して専門調査員による訪問留置法で行われたもので、有効回答数は1906人。男女比は47.7対52.3で、男女比は30代以上が10歳ごとにほぼ均等割当、18-19歳と20代はやや少なめとなっている。(18-19歳が44人、20代220人など)。

完全なボランティアや採算度外視のものをのぞき、各メディアには事業維持費をはじめとする財務的な面を支えるための広告が掲載される。「広告主は自社商品やサービスを多くの人に知ってもらいたい」「掲載メディアは広告費で財務を支えたい」「読者は広告も情報の一種としてとらえて『気づき』を得たり、新しい商品購入情報を知りたい」と三者三得状態になるのがベストの形。

この「三得状態」を維持するには、何よりも読者が「この媒体に載っている広告は役に立つネ」と認識する必要がある。その認識度が高いほど、媒体には広告が集まるし、財務状態も安定を図れるようになるというわけだ。

それではどの媒体の広告が「役立つ」と思われているのか。今調査母体においては、「テレビ」とする回答がもっとも多く、実に8割を超える結果を出している。

役立つ広告を提供するメディア
役立つ広告を提供するメディア

新聞がテレビに続いてはいるが、その値は全体の半分に過ぎない。さまざまな技術革新の元に多種多様な表現方法を用いてアプローチをするインターネットは、「役立つ広告メディア」としての認識は3割にも満たないという結果。雑誌やラジオよりは高評価ではあるが、「色々な情報と巧みに連動して『気づかせる』手段を持ち合わせ」「欲しいと思ったらすぐに注文できる」特性を持つインターネット広告のが十分に反映されていないような、意外な感もある。

その疑問を瓦解できるのが次のグラフ。主要メディア「テレビ」「新聞」「インターネット」において、年齢階層・性別で再構成したものだが、特徴的な結果が出ているのが分かる。

役立つ広告を提供するメディア(性別・年齢階層別)
役立つ広告を提供するメディア(性別・年齢階層別)

「テレビ」は全年齢層で安定した評価を得ている。それに対し「新聞」と「インターネット」は相反する結果を見せているのが分かる。すなわち、「広告が役立つか否か」という点でも若年層は「インターネットを支持し、新聞を信じず」、高齢層になるほど「新聞を支持し、インターネットを軽視する」傾向にあることが分かる。「新聞」が若年層でも一定の「役立つ」判定をされているのに対し、高齢者の「インターネット」(広告)への反発は極端で、グラフのカーブが一直線のまま最後まで続いている。



「役立つ広告を提供している」と読者に認識されていないのなら、広告主が「その媒体に広告を出しても効果は薄い」と判断されても文句は言えない。仮に、今回の調査結果だけですべてを判断するとすれば、「テレビ」は全年齢対象の広告を出すことで問題はないものの、「新聞」は高齢層向け、「インターネット」は若年層向けの広告を出すのが無難ということになる(逆に「新聞」では若年層向け、「インターネット」は高齢層向けの広告が避けられても反論できない)。特に「若年層がネット広告に深い関心を示す」あたりは【テレビもネットも広告で「買いたい!」は6割・20代にはネット広告が効果的!?】など、別調査機関の結果でも裏づけされている。

読者から見た
「広告が役立つ」は
広告主から見れば
「広告効果が高い」。

自然に広告が集まる。
また同時に、【「詳しくは●×を検索」で検索率が2.4倍-ネットとテレビ広告の連動成果が明らかに】にもあるように、オールマイティーなテレビ広告と相乗りする形で、相乗効果を狙うのもアリだろう。

一方、「すべての年齢層に『広告が役立つ』と認識されている」はずの「テレビ」の広告出稿が急減しているのは、【民放連曰く「諸君らが愛してくれたテレビの広告費は減った。何故だ!?」】【過去20余年の媒体別広告費の移り変わりをグラフ化してみる】などでも明らか。特にここ数年における減少振りが目立つ。年齢階層別の「広告への信頼度」に違いはないのだから、もっと別な、根本的なところに問題が生じているのかもしれない。

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