「着うたフル」中高生は50曲も保存中で漸増、着メロ・着うた保有数は横ばいへ(2009年発表)

2009/03/20 09:25

日本レコード協会は2009年3月12日、2008年度における音楽メディアのユーザーに対する実態調査の結果を発表した。それによると、携帯電話の着うた・着メロに代表される着信音サービスはここ数年の利用者数急増のピークを終え、拡大傾向が一段落しつつある可能性が高いことが明らかになった。一方で「着うたフル」の利用性向は過去半年間のダウンロード曲数は約15曲、保存曲数は約20曲に達し、特に学生はその曲数が多いなど、着信音というよりは「聴きたい曲のストック」代わりに利用している様子があらためて確認できる(【発表リリース】)。

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今調査は2008年10月に東京30キロ圏内において質問紙による面接留置き自記入式で行ったもので、有効回答数は1200。男女比は1対1、年齢階層は中学生・高校生・大学生・20代-60代まで均等割当。ただし実際の人口構成にはばらつきがあるため、「ウエイトバック」と呼ばれる統計手法で人口構成比にあわせた係数をかけている。

当初は「他人の着信と間違わないように」「個性を持たせるため」という目的で開始された「着信(をお知らせする)メロディ」こと「着メロ」。電話やメールの着信時にユーザーへお知らせするための「合図」に過ぎず、電話ならばベル音に該当するのだが、音源の性能が向上するにつれて「曲そのものを楽しむ」という利用方法が主流となりつつある。「着メロを最後まで聴くためになかなか電話に出ない」という、本末転倒な笑い話もよく耳にするほど。今では曲ではなくて歌手の歌声をデータ化した「着うた」、さらにはその歌をフルコーラスで提供する「着うたフル」も登場している。

特にこの数年は「着うたフル」の利用率が急増しているという話はよく耳にしているのだが、実際にはどのような推移を見せているのだろうか。今調査母体においては利用経験率が「着メロ」「着うた」はほぼ横ばいになり、「着うたフル」も急成長のカーブがゆるやかになった形だ。

着うたなどの利用経験率
着うたなどの利用経験率

携帯電話そのものの機能向上や普及数も、急成長から安定期に入っている。着信音の世界でも少しずつ新しい技術・サービスへのシフトは続いているものの、全体的に見て拡大傾向は収まり、安定・成熟期に入っているように見える。

それでは、半ば音楽プレイヤーの再生のようにも使えるために「着メロ」から利用者がスライドしつつある「着うた」や「着うたフル」においては、どれだけの曲がダウンロードされ、保存されているのか。平均では、この半年で「着うた」が12.2曲、「フル」が15.3曲に達していた。1か月あたり2曲強の計算になる。また、「着うたフル」の保存曲数は平均で20.6曲に達している。ちょっとしたアルバム並の曲数だ。

平均ダウンロード・保存曲数
平均ダウンロード・保存曲数

【学生だけなら過半数! デジタル携帯オーディオプレイヤーの利用経験率は3割以上に】でも触れているように、デジタル系の音楽周りは特に学生が好んで利用する傾向がある。着うた・着うたフルもそれに類する傾向があり学生、特に男子学生の利用率が高い。特に男子高校生は「着うたフル」のダウンロード数が半年で34.9曲・保存曲数が55.1曲と、それぞれ全体平均の2倍以上を占めている。

「着うた(フル)」の提供方法は多種多様に及ぶ。有料のものもあれば無料のものもあるし、「着うた」そのものを主力販売商品と見なしている場合もあれば、ドラマや映画のプロモーション素材の一つとして提供している場合もある。いずれにしてもデジタルデータであるだけに、CDや雑誌などの物理的データと比べて素早く配布される場合が多い。

そしてiPodに代表されるデジタル携帯オーディオプレイヤーと比較しても、データの取り扱いは簡単。さらに「常に持ち歩いているケータイ」におさめられるため、いつでもどこでもすぐに聴くことができる。これだけのメリットがあれば、デジタル携帯オーディオプレイヤーと同等、あるいはそれ以上に、とりわけ学生たちが着うた・フルを好き好むのも理解できる気がする。

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