【更新】景気悪化がアメリカ人の睡眠不足を加速する

2009/03/13 05:15

睡眠不足イメージ後退いちじるしい世界経済だが、特に発信源となったアメリカではその影響も深刻。【HealthDay】が伝えるところによると、アメリカ人の実に3分の1に相当する人たちが、雇用や家計の不安から十分に眠れていないことが、【国際睡眠財団(the National Sleep Foundation)】の研究成果によって明らかにされた。その不安の度合いは、イラク紛争やアフガニスタンの問題、地球温暖化問題、さらにはテロ問題よりも深刻なものであるという。

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同財団が発した報告書([2009 Sleep in America Poll])を担当した一人、Michael V. Vitiello教授(ワシントン大学)によれば、「お金の問題が睡眠に及ぼすことで、仕事の効率や運動、健康的な食生活、性生活が低下しているだけでなく、家族の憩いの場やレジャー、仕事での必要な行事に参加できない割合が2倍以上にも達する」とし、行動が緩慢になることを指摘。

今回の調査において、対象者の27%が過去1か月間に個人のおサイフ事情(16%)、アメリカ経済そのもの(15%)、雇用問題(10%)などの経済的問題を原因として眠れないなどの睡眠を妨げられたことがあったと回答している。よい睡眠こそが健康を維持し、効率よい日常生活を過ごすために欠かせないものであることは分かっていても、多くの人が実際には睡眠不足状態にあり、健康や普段の生活に悪影響が出ている。Vitiello教授はこの状況を危惧し、「良い睡眠を得ることが健康的な生活やごく普通の社会生活の維持に欠かせないことを認識することが大切(It is important for Americans to recognize that good sleep is not negotiable, rather it is a pillar of good health and function.)」と述べている。

眠れない、眠りを妨げる原因(この一か月間で)
眠れない、眠りを妨げる原因(この一か月間で)

元記事、およびさらに元レポート「2009 Sleep in America Poll」には、現在のアメリカ人の睡眠事情が事細かに書かれているが、そのいくつかを箇条書きに並べると次のようになる。

・睡眠障害を訴える人は増加(2001年から13%増加)し、8時間睡眠を取れる人も減っている(2001年から10%減少し28%)。
・睡眠障害を持つ人で医師に相談したことがある人は1/3にとどまっている。
・人は1日7時間以上は睡眠が必要。
・アメリカでは7000万人もの人が慢性的な睡眠不足、睡眠分断の問題を抱えている。男性よりも女性に多く、年と共にその割合も増える。
・46%もの人が睡眠不足。
・35%は1日6時間未満しか寝ていない。
・41%もの人が眠気のある状態で自動車を運転した経験がある。
・約3分の1が睡眠不足で仕事に悪影響が出ている。
・約3分の1が睡眠不足によって、不安や「うつ」などの精神的問題を抱えている。
・89%が不眠症、33%が下肢静止不能症候群(むずむず脚症候群。脚に何らかの異常感覚が現れるため、脚や身体を動かさねばならない状態に追いやられる)、14%が睡眠時無呼吸を感じている。

経済状態の悪化で睡眠不足になり、それが生産効率の低下やトラブル発生率の上昇、社会問題への波及など悪影響を及ぼし、さらに経済状態を悪化させるという、悪循環を及ぼしかねない事態ともいえる。経済そのものの回復はもちろんだが、精神面でのサポートも欠かせないことは明らか。

また、これはあくまでもアメリカでの話だが、日本も「他山の石」としてデータを見つめ、参考にする必要があるだろう。

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