博報堂の2009年2月の売上高をグラフ化してみる

2009/03/12 07:15

広告イメージ【博報堂(2433)】は2009年3月11日、同年2月の主要グループ会社における売上高を発表した。それによると主要3広告会社の売上高は前年同月比18.8%減の652億6300万円にとどまったことが明らかになった。以前【電通の2009年2月の売上高をグラフ化してみる】で紹介した[電通(4324)]と同じ程度の減少ぶりで、やはり既存紙媒体への広告出稿減が目立つ。今回はこの3広告会社の売上高をグラフ化して、状況が分かりやすいよう試みることにする。

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博報堂から月次で発表されている売上高は、同グループの主要3広告会社である博報堂、大広、読売広告社の業務別売上前年同月比など。まずは2009年2月における、もっとも大きな売上をあげている博報堂の、各業務別売上構成比を見てみることにする。その構成比は電通とさほど変わるところはない。

博報堂の業務別売上構成比(2009年2月)
博報堂の業務別売上構成比(2009年2月)

・「インターネットメディア」……インターネット、モバイル広告
・「アウトドアメディア」……屋外広告、交通広告、折込広告等の掲出料および制作費などの合計
・「クリエイティブ」……「新聞・雑誌・ラジオ・テレビ・インターネット」の広告表現立案および広告制作、広告出演者の契約料など
・「マーケティング/プロモーション」……マーケティング、コミュニケーション、ブランド領域におけるコンサルティング、プランニング、調査業務等に関する取引およびSP、イベント、PR、CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)などのコンサルティング、プランニング、実施作業に関する取引など
・「その他」……スポーツ、エンタテインメント、その他コンテンツなどに関する取引

むしろ電通より既存4媒体の割合が多い感すらある。

それでは次に、博報堂、大広、読売広告社の業務別売上前年同月比をグラフ化する。

博報堂2009年2月度単体売上高
博報堂2009年2月度単体売上高

大広2009年2月度単体売上高(前年同月比)
大広2009年2月度単体売上高(前年同月比)

読売広告社2009年2月度単体売上高(前年同月比)
読売広告社2009年2月度単体売上高(前年同月比)

ちなみに各社の売上は、博報堂488億9300万円・大広95億8500万円・読売広告社67億8500万円で、圧倒的に博報堂が大きい。

各広告会社のクライアントの特性や、受けた案件のばらつきもあり、この月だけの突出したデータでは、というものもいくつか見受けられるが、全体的な傾向としては

・4大既存メディアの広告費は大きく落ち込んでいる。
・特に新聞、雑誌という紙媒体の落ち込みが大きい。博報堂の新聞にいたっては4割減を記録している。
・ラジオは意外に健闘。減少を最小限に抑え、中にはプラスを見せているところもある。
・インターネット系は順調。

などの傾向が見られる。特にラジオが落ち込み度を最小限に抑えているのが目に留まる。色々と理由は考えられるが、「元々広告費が小さい、減少傾向にあったため、そこからさらに削られる割合は小さい」という消極的な理由以外に、「テレビなど費用がかかるメディアから(比較的低予算で広告を展開できるラジオに)スライドしてきた」「高齢者の視聴率が期待できるラジオに注目が集まっている」などの理由も考えられる。

インターネットメディアの順調さも電通のデータと同様だが、やはり電通データと同じく売上の絶対額は微少でしかなく、売上全体を支える市場にまで発展していないのもまた事実。

比較的減少度の小さい、やり方次第ではプラスも果たしている、4大既存メディア以外の旧来の広告業務でどうにかテレビや新聞、雑誌などの穴埋めをしつつ、いかに成長株のインターネットメディアを拡大して・させていくかが(博報堂だけでなく広告業界全体の)今後の課題となるだろう。あるいは相乗効果が狙える、複数の業務にまたがった広告の積極的展開も考える必要があるかもしれない。

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