株価推移において大きな変動はないとする見方が増加(2009年2月個人投資家動向)

2009/03/04 07:56

【野村證券(8604)】の金融経済研究所は3月3日、個人投資家の投資動向に関するアンケート調査とその結果の分析報告レポートを発表した(【ノムラ個人投資家サーベイ・2009年2月計測分、PDF】)。「ノムラ個人市場観指数」は先月比で低下する一方、個人投資家の投資行動は二極化する傾向が見られるとのこと。

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今調査は1000件を対象に2009年2月19日から20日に行われたもので、男女比は72.4対27.6。年齢層は40歳代がもっとも多く33.0%、ついで30歳代が23.7%、50歳代が21.5%など。金融資産額は1000万円-3000万円がもっとも多く20.9%、500万円-1000万円が20.8%、200万円-500万円が20.8%と続いている。1銘柄あたりの保有期間は2年から5年未満がもっとも多く30.5%を占めている。次いで5年以上が23.4%、1年から2年未満が18.1%。投資に対し重要視する点は、安定した利益成長がもっとも多く49.9%と約半分を占めている。ついで配当や株主優待が27.9%となっており、テクニカルや値動き、高い利益成長といった項目より安定感を求めているのはこれまでと変わりなし。

詳細はレポートを直にみてほしいが、概要的には

・投資指数は先月より低下。直近の株価推移において大きな変動はないとする見方が増加。
・取引を積極化するグループと減らすグループの二極化傾向が見られる。
・国内金利、為替動向に対し、悲観的な見方が後退した。
・魅力的な業種は「医療、へルスケア」。「建設、不動産」を超える形で4か月連続して「自動車、自動車部品」がもっとも注目度の低い業種に。
・個人投資家が期待する配当利回りは「2%以上3%未満」が最多。
という形に。2月は1月同様に株価が不安定な状態を続け、回復の兆しも見えてこない。主に対外的要因によるものだが、株価は原因が何であろうともその値自身がすべてである。不安要素がなかなか減らない昨今においては、積極的な買いが入らないのもいたし方あるまい。

気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」だが、驚くべきことに(当方の記憶にある限りでは)はじめてトップが入れ替わった。[トヨタ自動車(7203)]に入れ替わりトップについたのは、あの[任天堂(7974)]。僅差とはいえ、最上位からトヨタが脱落する状況もまた、自動車業界の苦境を示しているのだろう。

上位5銘柄の多くは変わりがない。海外での売れ行き不調や為替差損などで何かと新聞を騒がせているが今回もトップ。ただし「究極の安定銘柄」と見られる向きの強い【東京電力(9501)】が第二位の地位を不動の座として維持しつつあり、昨今の市場動向をかいま見る結果ともいえる。

1位……[任天堂(7974)]
2位……[トヨタ自動車(7203)]
3位……【東京電力(9501)】
4位……[武田薬品工業(4502)]
5位……【日本マクドナルドホールディングス(2702)】
さらに驚くべきことは【ソニー(6758)】などを抜いてマクドナルドが第5位に入っていること。「不景気時に強い、廉価なファストフード」として知られるようになった同社だが、株価も安定していることから、(どちらかといえば資産が豊富な)個人投資家の間からも注目を集めるようになったのだろう。

上位を占める銘柄はそれだけ注目を集めていることに他ならない。先月までトップを維持してきた[トヨタ自動車(7203)]は海外市場不振や為替の問題などで、今やネガティブな方面で毎日のようにマスコミに登場している。どれだけ赤字を吐き出すか分からない状況では(その赤字が「良い赤字」か「悪い赤字」かは別として)個人投資家の目には、ややかげりがあるように見えてきたのだろうか。

混迷が続く金融危機(金融工学危機)は、世界経済・実体経済の足を道連れに奈落の底に叩き落しつつある。オマケに「金融工学」を悪用し経済を痛めつけた張本人らは反省する兆しも見せないどころか、開き直っている様子を見せている状況が各所で見られ、事態打開の兆しさえ見えてこない。さらに報道が必要以上に景気後退をあおりたて、人々のマインドを冷え切らせてしまっている状況もあわせ、第二次世界大戦前の大恐慌時代の状況に似た雰囲気を呈している。

反省だけならサルでも出来る。人は英知的な生き物であればこそ、過去の経験を活かし、同じ過ちを繰り返さないよう、「適切な対処」を採るべきなのだろう。

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