処方薬 「途中で止めた」 6割強 自分で勝手に「治った」と思って

2009/03/01 11:40

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お薬イメージファイザー製薬は2009年1月20日、処方薬(処方せんを持参することで買える薬)に関する調査結果を発表した。それによると、処方された薬を途中で飲むのを止めてしまったことがある人は全体の6割を超えていることが明らかになった。理由としてもっとも多かったのは「症状が改善されたから」で、患者側が勝手に「もう飲まなくとも大丈夫」と判断して服用をストップしてしまっている現状が分かる結果となっている。


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今調査は2008年11月30日にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は9400人。男女20代・30代・40代・50代以上それぞれ25人を各都道府県毎に抽出したもの。

病院内で薬を処方してくれるところ以外は診察などで医者から処方せん(どんな薬を調合すべきなのかを記した書類)を渡され、それを薬剤師が居る薬局へ持参し、該当する薬を購入することになる。大衆薬と違い、患者自身が薬を選んで購入するのではないわけだ。

お医者が患者の症状を考えて選んだ処方せん上の薬について、途中で飲むのを止めてしまったことがある人は、調査母体では全体の6割を超える値を示していた(「よくある」+「たまにある」)。

処方された薬を途中で飲むのを止めたことがあるか
処方された薬を途中で飲むのを止めたことがあるか

「ほとんどない」を「ごくまれにある」とひねくれて解釈すれば、実に8割強が何らかの形で「止めたことがある」という結果になる。

症状改善のために処方してくれた薬を、どうして途中で止めてしまったのか。途中で服用を止めたことがある人に3つ以内で選択肢の中から選んでもらったところ、圧倒的に多かった理由は「症状が改善されたから」。実に8割以上に達していた。

服用を途中でやめた理由について、最も当てはまる理由を1つ以上3つ以内で。
服用を途中でやめた理由について、最も当てはまる理由を1つ以上3つ以内で。

薬は「食前」「食後」のように、たいてい食事を基準に服用する。薬によっては「食事をとらなくても、食事をとる時間帯になったら飲んでかまわない」タイプのものもあるが、食事をしていないとダメなものの方が圧倒的に多い。それを考えると「食事の時間がずれた・とらなかったから」という選択肢は仕方ないのかな、という気もする。

しかしトップの「症状が改善されたから」、そして「症状が改善されなかったから」「家族や周囲の人の意見で」など、自分自身の(素人の)判断で服用を止めてしまう人が相当数いる。中には「面倒くさくなったから」という、自分の病気を治すつもりがあるのか否かですから疑わしい人もいる始末。

本人が「治った」と思っても実は完治していなかったり、さらには素人判断で服用を途中で止めると、薬の効きが悪くなり、治療が困難になる恐れすらある。どうしようもない場合を除いて、処方された薬は極力定められたスタイルで服用するようにしよう。


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