【更新】2009年1月度外食産業売上はプラス0.4%・低価格ファストフードが業界全体牽引中

2009/02/26 07:00

日本フードサービス協会は2009年2月25日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2009年1月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でプラス0.4%となり、わずかではあるが先月に続いてプラス、これで四か月連続してのプラスとなった。ただし客数は前年割れを起こしており、客単価が上昇した分で売り上げ増をまかなったと協会側では分析している([発表リリース])。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が178、店舗数は28965店舗(既存店はそれぞれ170、24522)。既存店数が減少し、全店数が増加しており、新展開店舗が増えていることがうかがえる。

全業態すべてを合わせた1月度売り上げ状況は、前年同月比で100.4%と前年同月を0.4%上回り、先月から続いてプラスを見せることになった。しかし冒頭でもコメントしたように、客数が1.3%ほど減少しており、その分を客単価上昇分(1.8%増)が補う形となっている。

業態別では相変わらずファストフードが堅調。低価格帯で商品を展開する店舗の堅調さが目立つ。今月も先月同様にめん類が10%以上の売り上げ増を見せている。ただしこれもまた以前から指摘しているように、めん類においては売り上げ増率ほどではないものの店舗数そのものも増加の一途をたどっており(1月は店舗数増加は+11.6%、客数は+11.7%、売上+10.4%)、飽和点に達してしまうのではないかという不安がある。リリースコメントにもあるように「洋風チェーン店:新商品の投入」「和風チェーン店:クーポン販促効果」などとは状況が異なる「売り上げ増」のため、今後注意を要することになるかもしれない。

一方ファミリーレストラン部門の伸び率は全体では先月同様「いまひとつ」。先月まで一番健闘していた中華が売上で-13.1%と、データのミスかと思うくらいに減少しているが、これは店舗数の-6.5%減によるものと思われる。

全店データ(既存店、新店合わせて)
全店データ(既存店、新店合わせて)

今回、発表元のリリースでも「めん類の新規展開店舗数が急増したおかげで売上が伸びた」「しかしこれはバランスの良い伸びとは要因が少し異なる」という、お茶をにごした表現ながらも明記されことからも分かるように、ここしばらくの間の「めん類店舗の増加スピードの大きさ」を危ぐする意見が、業界内からも出てきたようだ。「人類はめん類」とばかりにめん類人口が急増しているわけではないから(確かに安価でお腹が一杯になるめん類は不景気には強い集客力を持つアイテムにはなるが)、適切な新陳代謝が行われないと、一気に飽和状態に陥りかねない。

ファストフードは
引き続き堅調。
ファミレスは中華が店舗数を
急減させ、売上も急落。
めん類は店舗数増加で
売上を伸ばしており
今後の飽和が懸念材料。
資源高の状況も一段落つき、小麦の政府卸売り価格も値下げが発表され、資源高騰による物価上昇はピークを超えた感がある。しかし消費減退による景気後退感は否めず、「外食産業」に対する風当たりも強い。ラーメンやハンバーガーなどの低価格帯の外食に人気が集まる動きとあわせ、【「借金してでも浪費」から「生活防衛」へ-リセッション入りするアメリカで変わる消費者行動】【イギリスでも巣ごもり現象、ドミノ・ピザが大繁盛に】でもあるように、景気後退で先行するアメリカはもちろん、ヨーロッパ諸国、そして日本でもその道を歩みつつある。この傾向は(残念ながら)しばらくは継続し、関連分野の企業は他の分野と比べれば「比較的」安心して事業を継続できるものと思われる。

一つ気になるのは今回のデータで、中華店が前年同月比で大きく店舗数を減らしていること。2008年12月と比べても事業社数に変化はなく、先月1132店だった店数が1085店と大幅に店舗数を減少させている。加盟店のどこかで大規模なリストラクチャリングでも行われたのだろうか。

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