景気後退感のさらなる高まり…2009年1月度チェーンストアの売上高、マイナス2.7%

2009/02/24 12:00

【日本チェーンストア協会】は2月23日、チェーンストア(スーパーやデパートなど)の2009年1月度における販売統計速報を発表した。それによると1月は景気後退感のさらなる高まりで消費者の節約志向も一層強まる傾向にあり、さらに気温が比較的高めに推移したことなどで衣料品や住関品が従来以上に苦戦、総販売額は前年同月比で二か月連続して下回る結果となった。先月同様、かろうじて食料品部門は前年同月比でプラスの値を見せている(【発表リリース】)。

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今調査結果は協会加入の70社・8778店舗に対して行われている。店舗数は先月比で49店舗減、前年同月比で125店舗増。売り場面積は前年同月比102.5%と2.5%ほど増えている。企業数・店舗数が久々に減少しており、動きが見え始めた感もある。

分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値が出ている。ちなみに数字はすべて店舗調整後(1年前のと比較するため、昨年存在しなかった店舗の分を除いた値)によるもの。

■総販売額……1兆1515億1683万円
・食料品部門……構成比:61.3%(前年同月比100.7%、△0.7%)
・衣料品部門……構成比:12.4%(前年同月比89.1%、▲10.9%)
・住関品部門……構成比:20.0%(前年同月比94.5%、▲5.5%)
・サービス部門…構成比:0.4%(前年同月比108.4%、△8.4%)
・その他…………構成比:6.0%(前年同月比92.8%、▲7.2%)

食料品以外は
総じて軟調。
暖かさも原因だが
衣料・住関の売上は
大きく落ち込んだまま。
1月は12月以上に景気後退感が肌身に感じられて消費者の生活防衛への気合が高まる状況だっただけでなく、気温が高めに推移して冬物へのニーズが今ひとつの状況を見せるなど、食料品以外は総じて軟調。特に衣料品の不調さは昨月同様に目に余るものがある。

具体的品目としては食料品は野菜が鍋需要や価格の上昇、さらには引き続きダイエットブームでバナナが堅調。肉類も鍋効果からかプラスが多いが値段が高めの牛肉は相変わらず不調。1月では12月とほぼ同じく「その他食品」(雑貨や菓子類、惣菜類)において冷凍食品や牛乳以外は大いに売れているのが目立つ。どうやらスーパーやデパート以外(例えばドラッグストア)でもまとめて安値買いができる冷凍食品は、避けられる傾向にあるようだ(スーパーでも安売りはしているのだが)。

衣料品は冬物はカットソー、ボトムス、パンツ、肌着、子ども靴などが好調。一方でスーツやコートなど、値が張りそうなものは不調。住関品は食器やお風呂用品、ゲーム類などが不調。家具・インテリアは枕や布団、タオルケットなど寝具以外は軒並み不調という結果が出ている。また先月同様、【自転車の販売動向をグラフ化してみる】でも挙げたように、自転車の売上は伸びている。

以前から景気の後退を受けて消費者が「各種類店舗毎に購入アイテムを見極め、安いものをつまみ食いならぬ「つまみ買い」する傾向が強まっている」「特売をしても他の商品への集客販売促進にはつながらない」ことについて言及しているが、今月のデータでもその傾向は継続している様相が見て取れる。何より食料品だけが堅調で、その他分野がその動きにまったく連動しない状態がそれを表している。デパート・スーパー側では「食料品の安値販売でお客に足を運んでもらって、他の商品にも注目してほしい」という思惑があるのだろうが、それがまったく的外れな現状が分かる。

衣料品の不調さの原因としてインターネットの要素以外に先月【デパート不調のもう一つの理由・アウトレットモールの魅力を探る】でアウトレットモールの存在を挙げた。スーパーやデパートの主要商品であり、存在理由の一つでもあったはずの、衣料品のお客が少しずつ他の業態に流れてしまい、戻ってこない状況なのはまず間違いないだろう。

このような消費者の行動パターンは、スーパーやデパートだけでなく百貨店でも現在進行形の形で生じている。今サイトでは百貨店の月次データは追跡していないが、内容的には今チェーンストアのものと似たようなものだ。外部環境の激変で消費者の消費性向や、ライバルの登場など市場状況が変化している昨今、販売側も流れに応じた変化を求められている。特に住関品・衣料品部門における大きなマイナス値が継続しているのに、何ら具体的な、効果のある案が打ち出されていないのは「何かをしなければいけない。さもなくば買わないよ?」というお客側からの声を代弁しているように見えてならない。

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