アメリカ合衆国の一般人89%・有識者91%が「在日米軍は米国自身の安全保障にとって重要」

2023/06/25 02:00

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外務省は2023年5月26日付で同省公式サイト内において、アメリカ合衆国での対日世論調査の結果を発表した。その内容によれば調査対象母集団では、一般人は89%・有識者は91%が「在日米軍は、アメリカ合衆国自身の安全保障にとっても重要である」と認識していることが分かった(【発表リリース:令和4年度海外対日世論調査】)。

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調査概要に関しては今調査に関する先行記事にあたる【アメリカ合衆国の日本への一般人信頼度72%・有識者は93%に(最新)】における記述を参照のこと。

【在日米軍司令部、日米同盟50周年を記念したオリジナル漫画第4部を公開】などでも解説しているが、1960年に日本とアメリカ合衆国の間に日米安全保障条約(日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約、日米安保)が締結されてから60年あまりが経過している。日本に駐在している各米軍は、この条約に従う形で各種行動を行っており、有事などの際にはしかるべくアクションを取る体制を整えている(東日本大震災時の各種活動はすでにご承知の通り)。

また先行記事にある通り、日米安保がアメリカ合衆国自身の安全保障にとって重要だと考えている人も一般人で9割強、有識者でも9割強という結果が出ている。

↑ 日米安全保障条約はアメリカ合衆国自身の安全保障にとって重要か(「極めて重要」「ある程度重要」「あまり重要でない」「まったく重要でない」「分からない」のうち「極めて重要」「ある程度重要」の回答者合計)(再録)
↑ 日米安全保障条約はアメリカ合衆国自身の安全保障にとって重要か(「極めて重要」「ある程度重要」「あまり重要でない」「まったく重要でない」「分からない」のうち「極めて重要」「ある程度重要」の回答者合計)(再録)

それでは在日米軍(日本国内に駐留するアメリカ合衆国軍、United States Forces Japan、USFJ)の存在は、米国自身の安全保障にとって重要だとアメリカ合衆国の人達は考えているのだろうか。重要派2つ「極めて重要」「ある程度重要」、非重要派2つ「あまり重要でない」「まったく重要でない」、そして「分からない」の計5つの選択肢から選んでもらった結果が次のグラフ。

なお2020年度以降の調査において今設問では一般人には問われておらず、結果として2019年度の値が最新のものとなっている。2020年度以降の調査では今設問に限らず一般人に対する複数の設問が省略されているが、新型コロナウイルス流行の影響で調査そのもののハードルが高くなったため、正しく回答してもらうために設問数を意図的に減らしたものと思われる。

↑ 在日米軍はアメリカ合衆国自身の安全保障にとって重要か(一般人)
↑ 在日米軍はアメリカ合衆国自身の安全保障にとって重要か(一般人)

↑ 在日米軍はアメリカ合衆国自身の安全保障にとって重要か(有識者))
↑ 在日米軍はアメリカ合衆国自身の安全保障にとって重要か(有識者)

2013年度までは重要派内では過半数が「極めて重要」なのに対し、非重要派では「まったく重要でない」は1/3程度でしかなく、概して強い反発は少数派との傾向にあった。ところが2014年度においては、一般人・有識者ともに「極めて重要」が重要派の半数を割り、さらに一般人では非重要派が増加を続けるだけでなく「まったく重要でない」との意見が非重要派の半数に近づく勢いを示していた。

一般人では直近となる2019年度においては、一般人の重要派内において「極めて重要」と「ある程度重要」の差異は、前者の増加と後者の減少との形で前年度から縮小を示している。

他方有識者は直近の2022年度分では前年から「極めて重要」「あまり重要でない」が増え、「ある程度重要」「まったく重要でない」が減少している。「まったく重要でない」は2%となり、非重要派は1割にとどまっている。2021年度から続く非重要派の少なさだが、ロシアによるウクライナへの侵略戦争が現実のものとなり国際情勢が不安定化したことで、日本や東南アジアの防衛力を高める在日米軍の存在が、間接的にはアメリカ合衆国自身の安全保障にも大きく寄与するとの認識が、これまで以上に強まったのだろう。

今件設問は2012年度に初めて登場したもので、経年推移は11年分のみ(一般人対象の分は8年分)。しかも先行記事【アメリカ合衆国から見た一般の日米協力・相互理解関係の推移(最新)】で解説の通り、2013年度以降の調査は2012年度までとは多様な点で調査条件が異なるため、一概に単純比較を行うのはリスクが大きい。

今件最新値は2022年度分。タイミング的にはロシアによるウクライナへの侵略戦争の真っただ中における調査の結果となっている。今後戦争の状況に大きな変化が生じ、さらには終結することで国際情勢が大きく動いた時に、在日米軍への認識はどのような変化を示すのだろうか。


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