内食需要は前年同月からの反動や生活者の行動範囲拡大で軟調、衣料品や住関品は良好…2022年4月度チェーンストア売上高、前年同月比プラス2.1%

2022/05/24 14:00

このエントリーをはてなブックマークに追加
チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2022年5月24日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2022年4月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2022年4月は新型コロナウイルスの新規感染者数の下げ止まりが続いているものの、生活者の行動範囲は拡大の傾向を見せており、さらに昨年同月からの反動もあってか、食料品の動きは鈍かったものの、衣料品は気温の上昇を受けて好調、住関品も堅調となった。結果として、売上総額の前年同月比はプラス2.1%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

スポンサードリンク


今データは協会加入の56社・10943店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は前回月比で865店舗減少、前年同月比で861店舗減少している。売場面積は前年同月比89.5%となり、10.5%の減少。売場面積あたりの売上額は前年同月比でプラス1.9%を示す形となった。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆687億6033万円(前年同月比102.1%、△2.1%)

・食料品部門……構成比:67.8%(前年同月比98.8%、▲1.2%)

・衣料品部門……構成比:6.2%(前年同月比107.3%、△7.3%)

・住関品部門……構成比:19.4%(前年同月比108.2%、△8.2%)

・サービス部門…構成比:0.2%(前年同月比103.1%、△3.1%)

・その他…………構成比:6.4%(前年同月比117.7%、△17.7%)

※販売金額には消費税額は含まず

人々の行動活性化で
内食需要軟調。
気温が高くなり
衣料品は堅調。
住関品も好調。
農産品は玉ねぎ、キャベツ、レタス、トマト、ミニトマト、カット野菜、カットサラダなどの動きはよかったが、人参、長ねぎ、ピーマン、なす、ブロッコリー、パプリカ、ほうれん草などが不調。果物ではりんご、いちご、すいか、輸入ぶどう、オレンジ、パイナップル、カットフルーツなどの動きはよかったが、アボカド、キウィフルーツ、レモン、マンゴーなどが軟調。 無駄を省く、手間をかけずに使えるカット系のセットは昨今のトレンドではあるが、個別商品の相場が高い時にはとりわけ人気が出る。そして相場安で農産品が不調な時にもカット野菜はよく動いており、野菜の相場動向を問わずに需要が高まっている感はある。最近は色々な野菜の組み合せをすることで種類も多様になっている。

畜産物は牛肉と豚肉は不調だが、鶏肉はまずまず。鶏卵、加工肉は不調。精肉の好調さに関しては堅調さが続いており、消費性向的に肉食へのシフトが起きていると考えられる。今回月は前年同月からの反動の部分もあるのだろう。

水産品は刺身盛り合わせ、かつお、うなぎ、冷凍魚、漬魚、干物、ちりめんなどの動きはよかったが、まぐろ、たこ、いか、鯛、あじ、生サーモン、かじき、切身、塩鮭、魚卵、あさりなどの動きはいまいち。惣菜では温惣菜は、揚げ物、中華、オードブル、焼き物は好調。要冷惣菜は、和惣菜・洋惣菜ともに堅調。弁当、寿司は堅調。その他の食品ではスポーツ飲料、ゼリー飲料、乳飲料、食用油、冷凍食品、アイスクリーム、水物、レトルト食品、パン類、和菓子、半生菓子、レギュラーコーヒー、ビールなどは好調だったが、米、乳製品、牛乳、ヨーグルト、パスタ、チルド麺、乾麺、粉類、ピザ類、調味料、チョコレート、納豆、キムチなどの漬物、佃煮、缶詰、酒類などの動きは鈍かった。

衣料品ではスーツ、セットアップ、スラックス、長袖ドレスシャツ、長袖カジュアルシャツ、ブルゾン、春物Tシャツ、カットソー、ボトム、フォーマル、シャツ・ブラウス、レギンスパンツなどが堅調。

住関品では日用雑貨品はランドセル、カードゲーム、ペーパー類、ラップ類、キッチン用品、トイレ・バス用品、行楽用品、マグボトルなどの動きは好調だが、ウェットティッシュ、鍋、玩具、文具、雑誌・書籍、ぬいぐるみ、使い捨て手袋、たばこなどが伸び悩み。家電製品では洗濯機、エアコン、扇風機、炊飯器、クリーナー、電球、懐中電灯・乾電池などが堅調だが、テレビ、加湿器、空気清浄機、調理家電などの動きは鈍い。医薬・化粧品は、解熱鎮痛剤、鼻炎薬、メイクアップ、UV関連、衣料用洗剤・柔軟剤、入浴剤、台所用洗剤、芳香・消臭剤、マスク、防虫・殺虫剤などの動きがよく、カウンセリング化粧品、総合感冒薬、ハンドソープなどが軟調。解熱鎮痛剤がよく売れたのは、新型コロナウイルスのワクチン接種で生じ得る副反応への対応のためだろう。

「その他」項目は前回月から転じる形で堅調さを見せ、プラス17.7%。サービスはプラス3.1%と好調。サービスは旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われているのが実情だが、今回月は人の流れの活性化に加え、前年同月の反動が影響しているのだろう。

今回月となる4月は3月同様に新型コロナウイルスの流行という特殊要因があり、新規感染者数の減少が足踏み状態となっているものの、人々の行動意欲が活性化したこともあり、食料品を押し下げることとなった。次回月の2022年5月は4月と比べれば減少度合いが大きいものの今なお新規感染者数は高止まりを示している。他方、気温が高くなっており、人々の行動活性化はさらに推し進められているはず。食料品は前年同月の影響もあって軟調、衣料品や住関品はそれなりの値を示すかもしれない。


↑ 今件記事のダイジェストニュース動画。併せてご視聴いただければ幸いである



■関連記事:
【定期更新記事:チェーンストア(日本チェーンストア協会発表)】(過去記事一覧)
【スーパーやデパートの主要商品構成比の移り変わり(最新)】
【かつてデパートの売れ筋商品、今は…スーパー・デパートの衣料品の移り変わり(最新)】
【「卵が高値をつけているのは、円安のせいだ、政策のせいだ、政府のせいだ」とつまみ食い的印象論の怖さ】

スポンサードリンク


関連記事


このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2022 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー|Twitter|FacebookPage|Mail|RSS