内食需要継続で食料品が堅調、衣料品は気温高で苦戦するも、住関品はわずかな落ち込みで済む…2021年10月度チェーンストア売上高、前年同月比プラス3.7%

2021/11/25 14:00

このエントリーをはてなブックマークに追加
チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2021年11月25日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2021年10月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2021年10月の食料品は外出行動自粛の継続を受けて内食需要の拡大が続いたことがありプラス、気温高の影響で衣料品は苦戦したが、住関品はまずまずの動きを見せた。結果として、売上総額の前年同月比はプラス3.7%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

スポンサードリンク


今データは協会加入の56社・11859店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は前回月比で4店舗増、前年同月比で988店舗増加している。売場面積は前年同月比106.7%となり、6.7%の増加。売場面積あたりの売上額は前年同月比でマイナス2.7%を示す形となった。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆0884億1974万円(前年同月比103.7%、△3.7%)

・食料品部門……構成比:68.9%(前年同月比104.1%、△4.1%)

・衣料品部門……構成比:5.6%(前年同月比93.4%、▲6.6%)

・住関品部門……構成比:18.4%(前年同月比98.6%、▲1.4%)

・サービス部門…構成比:0.3%(前年同月比137.4%、△37.4%)

・その他…………構成比:6.8%(前年同月比125.5%、△25.5%)

※販売金額には消費税額は含まず

内食需要の喚起で
食料品は堅調継続。
気温高で衣料品は不調だが
住関品は微少な下落で済む。
農産品はトマト、レタス、ほうれん草、枝豆、かぼちゃ、カット野菜などの動きはよかったが、じゃがいも、白菜、大根、きゅうり、長ねぎ、人参、キャベツ、さつまいも、里芋、きのこ類などが不調。果物ではぶどう、みかん、梨、いちご、キウィフルーツ、シトラス類、カットフルーツなどの動きはよかったが、柿、りんごなどが軟調。 無駄を省く、手間をかけずに使えるカット系のセットは昨今のトレンドではあるが、個別商品の相場が高い時にはとりわけ人気が出る。そして相場安で農産品が不調な時にもカット野菜はよく動いており、野菜の相場動向を問わずに需要が高まっている感はある。最近は色々な野菜の組み合せをすることで種類も多様になっている。

畜産物は鶏肉は好調だったが、牛肉と豚肉は不調。鶏卵は堅調だが加工肉はいまいち。精肉の好調さに関しては堅調さが続いており、消費性向的に肉食へのシフトが起きていると考えられる。

水産品は刺身盛り合せ、ぶり、かつお、あじ、いか、サーモン、うなぎ、塩鮭、冷凍魚、ちりめん、もずくなどの動きはよかったが、まぐろ、たこ、たら、さば、かき、さんま、塩干物、魚卵などの動きはいまいち。惣菜では温惣菜は、揚げ物、中華、煮物、焼き鳥は好調だったが、スナック類は鈍い。要冷惣菜は、洋総菜・和惣菜ともに好調。弁当、寿司も堅調。その他の食品では飲料、牛乳、アイスクリーム、乳酸菌飲料、食用油、冷凍食品、スナック菓子、ビスケット、米菓、和・洋菓子、酒類などは好調だったが、米、乳製品、ヨーグルト、 豆腐、麺類、カップ麺、袋麺、鍋物関連、おでん商材、調味料、砂糖、ジャム・はちみつ、カレー・シチュー類、インスタントコーヒー、缶詰、漬物などの動きは鈍かった。

衣料品ではスーツ、フォーマル、ジャケット、カジュアルパンツ、ポロシャツ、カジュアルシャツ、ボトム、レギンスパンツなどが堅調。

住関品では日用雑貨品はステンレスボトル、玩具、トレーディングカード、キッチンペーパー、タオル、タバコなどの動きは好調だが、ランドセル、バス・トイレ用品、ペーパー類、ウエットティッシュ、鍋、文具、雑誌、ポリ袋、エコバッグなどが伸び悩み。家電製品では冷蔵庫、テレビ、調理家電、炊飯器、ソーダーメーカー、乾電池などが堅調だが、洗濯機、掃除機、照明などの動きは鈍い。医薬・化粧品ではカウンセリング化粧品、解熱鎮痛剤、住居用洗剤、オーラルケア、入浴剤、トイレ用洗剤、殺虫剤などの動きがよく、かぜ薬、マスク、ハンドソープ、除菌シート、うがい薬、シャンプー・リンス、台所用洗剤などが軟調。前年同月に新型コロナウイルス流行後に大きく動いた商品が、前年同月比の勘案上落ち込んでしまっているのがよく分かる。また解熱鎮痛剤がよく売れたのは、新型コロナウイルスのワクチン接種で生じ得る副反応への対応のためだろう。

「その他」項目は前回月から続く形で堅調さを見せ、プラス25.5%。サービスはプラス37.4%と好調。サービスは旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われているのが実情だが、今回月は前年同月の反動の意味合いが大きいのだろう。

今回月となる10月は9月同様に新型コロナウイルスの流行という特殊要因があり、人々の行動抑制が強いものとなっている。また高気温が季節商品の販売の足を引っ張る形となり、衣料品の売上を押し下げる形となった。次回月の2021年11月は今回月よりも解放感が強まっているため、少なくともサービスはよい値を出すことだろう。


↑ 今件記事のダイジェストニュース動画。併せてご視聴いただければ幸いである



■関連記事:
【定期更新記事:チェーンストア(日本チェーンストア協会発表)】(過去記事一覧)
【スーパーやデパートの主要商品構成比の移り変わり(最新)】
【かつてデパートの売れ筋商品、今は…スーパー・デパートの衣料品の移り変わり(最新)】
【「卵が高値をつけているのは、円安のせいだ、政策のせいだ、政府のせいだ」とつまみ食い的印象論の怖さ】

スポンサードリンク


関連記事


このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2022 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー|Twitter|FacebookPage|Mail|RSS