農産品の相場高で食料品が堅調、衣料品は天候不順で苦戦するも、住関品はまずまず…2021年9月度チェーンストア売上高、前年同月比プラス3.2%

2021/10/21 14:00

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チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2021年10月21日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2021年9月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2021年9月の食料品は外出行動自粛の継続を受けて内食需要の拡大が続いたことがあり、さらに天候不順の影響で農産品の相場高も貢献して大きなプラス、その天候不順で衣料品は苦戦したが、住関品はまずまずの動きを見せた。結果として、売上総額の前年同月比はプラス3.2%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

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今データは協会加入の56社・11855店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は前回月比で5店舗増、前年同月比で1004店舗増加している。売場面積は前年同月比106.6%となり、6.6%の増加。売場面積あたりの売上額は前年同月比でマイナス2.9%を示す形となった。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆0510億0696万円(前年同月比103.2%、△3.2%)

・食料品部門……構成比:71.4%(前年同月比104.8%、△4.8%)

・衣料品部門……構成比:4.3%(前年同月比85.8%、▲14.2%)

・住関品部門……構成比:18.8%(前年同月比102.7%、△2.7%)

・サービス部門…構成比:0.3%(前年同月比129.0%、△29.0%)

・その他…………構成比:5.3%(前年同月比100.3%、△0.3%)

※販売金額には消費税額は含まず

外出自粛環境と
感染症による
内食需要の喚起で
食料品は堅調。
天候不順で衣料品は不調だが
住関品はそれなりに健闘。
農産品はじゃがいも、玉ねぎ、長ねぎ、里芋、さつまいも、ブロッコリー、小松菜、蓮根、もやし、きのこ類、カット野菜などの動きはよかったが、大根、レタス、きゅうり、なす、キャベツ、トマト、ピーマン、枝豆などが不調。果物では柿、桃、梨、みかん、ぶどう、バナナ、キウィフルーツ、カットフルーツなどの動きはよかったが、りんご、いちじくなどが軟調。 無駄を省く、手間をかけずに使えるカット系のセットは昨今のトレンドではあるが、個別商品の相場が高い時にはとりわけ人気が出る。そして相場安で農産品が不調な時にもカット野菜はよく動いており、野菜の相場動向を問わずに需要が高まっている感はある。最近は色々な野菜の組み合せをすることで種類も多様になっている。

畜産物は牛肉、豚肉、鶏肉ともに好調。鶏卵は堅調だが加工肉はいまいち。精肉の好調さに関しては堅調さが続いており、消費性向的に肉食へのシフトが起きていると考えられる。

水産品は刺身盛り合せ、天然ぶり、かつお、まあじ、いか、サーモン、生秋鮭、さんま、うなぎ、冷凍魚、ちりめん、生筋子などの動きはよかったが、たこ、切身、塩干物、干物、貝類、海藻類などの動きはいまいち。惣菜では温惣菜は、揚げ物、スナック、中華、焼き鳥は好調だった。要冷惣菜は、洋総菜・和惣菜ともに好調。弁当、寿司は堅調。その他の食品では乳製品、冷凍食品、納豆、チルド麺、カップ麺、袋麺、パスタ、ピザ、調味料、インスタントコーヒー、カレー・スープ、鍋つゆ、おでんセット、練製品、調理パン、スナック菓子、米菓、洋菓子、チョコレート、酒類などは好調だったが、米、 飲料、アイスクリーム、食パン、乾麺、ドレッシング、食用油、缶詰、シリアルなどの動きは鈍かった。

衣料品ではジャケット、フォーマル、アウター、トレーナー、ポロシャツ、カットソー、レギンスパンツなどが堅調。

住関品ではペーパー類、玩具、タオル、トレーディングカード、タバコなどの動きは好調だが、ランドセル、ステンレスボトル、ウエットティッシュ、カセットコンロ・ボンベ、文具、手芸用品、エコバッグなどが伸び悩み。家電製品ではテレビ、サーキュレーター、空気清浄機、掃除機、調理家電などが堅調だが、エアコン、冷蔵庫、炊飯器、照明、懐中電灯、乾電池などの動きは鈍い。医薬・化粧品では解熱鎮痛剤、体温計、住居用洗剤、フェイスケア、オーラルケア、入浴剤、トイレ用洗剤、殺虫剤、防虫剤などの動きがよく、カウンセリング化粧品、ハンドソープ、除菌シート、衣料用洗剤、シャンプー・リンス、制汗剤、台所用洗剤などが軟調。前年同月に新型コロナウイルス流行直後に大きく動いた商品が、前年同月比の勘案上落ち込んでしまっているのがよく分かる。また解熱鎮痛剤がよく売れたのは、新型コロナウイルスのワクチン接種で生じ得る副反応への対応のためだろうか。体温計も副反応に関するチェックを入れるためだと思われる。

「その他」項目は前回月から転じる形で堅調さを見せ、プラス0.3%。サービスはプラス29.0%と好調。サービスは旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われているのが実情だが、今回月は前年同月の反動の意味合いが大きいのだろう。

今回月となる9月は8月同様に新型コロナウイルスの流行という特殊要因があり、人々の行動抑制が強いものとなっている。また天候不順が季節商品の販売の足を引っ張る形となり、衣料品の売上を押し下げる形となった。次回月の2021年10月は緊急事態宣言などの各種規制が解除されたことで、売上の足かせが一つ取り払われたことになる。今回月よりは悪くない値となるかもしれない。


↑ 今件記事のダイジェストニュース動画。併せてご視聴いただければ幸いである



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