世界の宗教観の実情をグラフ化してみる(2017-2020年)(最新)

2021/02/10 05:26

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2021-0127クリスマスを祝い、正月を祝い、灌仏会を祝うなど、日本は宗教観の観点で独特のポジションにあると言われている。他国と比べて実情はどうなのだろうか。世界規模で国単位の価値観を定点観測している【World Values Survey(世界価値観調査)】の公開データを基に、特定の宗教を信仰しているのか否か、それとも無神論者なのかとの観点からその実情を確認していく。

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今調査「World Values Survey(世界価値観調査)」に関する概要、調査要項などは先行記事の【世界各国の「新聞・雑誌」や「テレビ」への信頼度をグラフ化してみる】を参照のこと。

次に示すのは回答者の宗教観について、特定の宗教を信仰している(深く信奉している)か否かを尋ねたもの。具体的な対象となる宗教は聞いていない。特定の宗教を信仰している以外に、宗教そのものを信じている・いないは別として特定の宗教には傾注していない、さらには宗教やその中心的な存在となる神の存在そのものを否定している(無神論者)なのかの選択肢も用意している。なお国の並びは「特定の宗教を信仰している」の値が高い順にしている。

↑ 特定の宗教を信仰しているか(2017〜2020年)
↑ 特定の宗教を信仰しているか(2017〜2020年)

日本が一番下に来ていることからも分かる通り、今回選択した国の中では日本が一番「特定の宗教を信仰している」と自覚している人が少ない。実に14.3%のみ。ただ、1割台を示した国は他に香港、中国、韓国が並んでおり、親近感を覚えさせる(東南アジアというくくりにするのには、タイが25.6%を占めているので不可能)。

多くの国では特定の宗教を信奉していることか多く、青色の「特定の宗教を信仰している」が過半数を占めている。そして「特定の宗教は信仰していない」、恐らくは複数の宗教を信仰している、または強い傾注までは示していないがそれとなく信じている程度で、ともかく宗教や神の存在は肯定している人の割合を合わせると大体8-9割となり、無神論者は少数派。

「特定の宗教を信仰している」が5割を割り込む、国の序列の下半分ぐらいになると、無神論者の割合も増えて来るか、せいぜい2割台。「特定の宗教を信仰している」と「特定の宗教は信仰していない」を足して8割前後の形を維持し、前者が減るに連れて後者が増えていくような流れとなっている。

やはり特殊な状況なのは、今回精査対象とした国の中では「特定の宗教を信仰している」の値が少ない日本、香港、中国、韓国とタイ。タイは「特定の宗教を信仰している」が25.6%だが、「特定の宗教は信仰していない」が70.7%と最大値を占めている。同国では仏教が社会の根幹と成しているものの、その中では多数のコミュニティのような宗派的なものが存在しており、そのレベルでの認識で回答したのかもしれない。

日本は「特定の宗教を信仰している」が最低値の14.3%で、「特定の宗教は信仰していない」は55.7%とタイに次ぐ高い値。冒頭のクリスマスを祝い、正月を祝い、灌仏会を祝うといった社会様式の表れだろう。また同時に無神論者や「分からない」の多さ(10.6%で今件対象国では最大値)なのも、日本らしい結果ではある。

数字の限りでは日本の宗教観は中国に近いところがある。ただ「分からない」の多さは日本独特のもので、また「特定の宗教は信仰していない」の中身も随分と異なるものだろう。ともあれ、日本の宗教観が特異なことに違いはなさそうだ。


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