2016年7月の東京都知事選における年齢階層別投票率をグラフ化してみる

2020/07/04 13:07

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2020-0704現職の小池百合子東京都知事の任期満了に伴う都知事選挙として、明日2020年7月5日に実施される東京都知事選挙。選挙では大いに注目を集める年齢階層別の投票率について、少しでも参考になるよう、前回選挙となる2016年7月31日に実施された都知事選挙の実情を、東京都選挙管理委員会の公開資料を基に確認していく(【東京都選挙管理委員会】)。

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2016年7月31日に実施された都知事選挙は、小池ゆりこ氏の圧勝という形で幕を閉じている。

↑ 立候補者別得票数(東京都知事選挙)(2016年7月31日実施)
↑ 立候補者別得票数(東京都知事選挙)(2016年7月31日実施)

前回選挙に関して選挙管理委員会から発表されている投票率は、前々回の選挙(2014年2月9日実施)と比べると、前々回の選挙投票日前日に都内で降った大雪により生じた大きな投票率減少の反動で、全体では13.59%ポイントもの増加が確認できる。なお2014年2月9日の東京都知事選挙の時の選挙権の年齢制限は20歳以上だったため、その選挙での18歳と19歳の投票率は存在しない。当然、前回比も算出されない。

↑ 東京都知事選投票率(年齢階層別)
↑ 東京都知事選投票率(年齢階層別)

↑ 東京都知事選投票率(前回比、年齢階層別、ppt)(2016年7月31日)
↑ 東京都知事選投票率(前回比、年齢階層別、ppt)(2016年7月31日)

一見すると前々回の選挙と比べた投票率の上げ幅はどの年齢階層でも同じように見えるが、二つ目のグラフ中オレンジで着色した年齢階層にある通り、全体値よりも小さな上げ幅に留まったのは若年層と中年層。積雪による若年層の投票率が特に落ち込んだ前々回の選挙からの反動が大きくなかったように見受けられる。見方を変えれば前々回の選挙において積雪の影響を大きく受けたのは高齢層だったとも考えられる。

これらのグラフは前々回選挙の投票率と比較した変化幅(%ポイント)だが、これを増減率の観点で計算すると、別の動きが見えてくる。例えば前々回の投票率が20%で前回の投票率が30%なら、プラス50%となる。

↑ 東京都知事選投票率(前回比、年齢階層別、増減率)(2016年7月31日)
↑ 東京都知事選投票率(前回比、年齢階層別、増減率)(2016年7月31日)

例えば全体ならばプラス29.5%と出ているが、これは前々回の投票率と比較して前回の投票率はプラス29.5%、3割近くほど増えていることになる。この計算結果によると、20代と60-74歳で全体よりも増加率は低く、20-29歳と80歳以上で増加率が特に大きいことが確認できる。元々投票率が低い層では投票環境の変化による増加が生じても増加幅は小さいものとなるが、割合としてはむしろ大きい、健闘していると解釈できる次第である。

一方で20歳に限れば元々投票率が低い年齢階層でありながら、増加幅だけでなく増加率も極めて小さいものとなっている。20歳の投票意欲が大きく減退していることが推定される結果には違いない。



若年層の人口数・比率減少に伴い、政治の上での影響力、意見力の低下、それを受けての政策動向・決定、そしてその状況を見て若年層がさらに意気消沈し、ますます投票率を下げる。選挙制度の上でのマイナススパイラルが社会の懸念材料とされている。若年層が奮起し投票所に向かい自らの一票を投じることで、パワーバランスに変化が生じる可能性はあるのだが、現状はそう甘くはないことを実感させられる結果には違いない。

やや余談になるが、東京23区に限定した上で、投票率の上位区・下位区を列挙したのが次のグラフ。

↑ 東京都知事選投票率(上位・下位区、区部別)(2016年7月31日)
↑ 東京都知事選投票率(上位・下位区、区部別)(2016年7月31日)

この区別動向は前々回の都知事選挙においても大きな変化は無い。区別の年齢階層別比率や住宅構成、各種政治に対する気質などさまざまな要因による結果ではあるが、最大の区と最小の区で10%ポイント強もの差が出ているのは興味深い。各区の選挙権保有者と合わせて考えれば、今回の都知事選挙の立候補者における、選挙活動の重点配慮の指針にもなることだろう。


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