関西地方で多め…熱中症による搬送者数は1週間で1948人(2019年7月15日-7月21日)

2019/07/23 11:00

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総務省消防庁は2019年7月23日、同年7月15日から7月21日の一週間における熱中症搬送人数が1948人(速報値)であることを発表した。今年分は4月29日から熱中症による搬送人数の調査を始めており、消防庁が掌握している累計人数は1万2307人(速報値)となっている。初診時に熱中症を起因とする死亡者は幸いにもゼロ人だったが、3週間以上の入院加療が必要な重症判定を受けた人は46人が確認されている。なお前年2018年の同時期における熱中症による救急搬送人数は2万2675人(確定値)で、今回週の人数はその1割足らずとなる(【消防庁:熱中症情報ページ】)。

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↑ 熱中症による救急搬送状況(週単位、速報値(一部確定値)、人)(2019年)
↑ 熱中症による救急搬送状況(週単位、速報値(一部確定値)、人)(2019年)

↑ 熱中症による救急搬送状況(速報値、人)(2019年7月15日-7月21日)
↑ 熱中症による救急搬送状況(速報値、人)(2019年7月15日-7月21日)

↑ 熱中症による救急搬送状況(年齢区分比率)(2019年)
↑ 熱中症による救急搬送状況(年齢区分比率)(2019年)

昨年に続き今年の夏も法的拘束力のある電力使用制限令、または数字目標のある節電要請、さらに数字目標無しの節電要請ですら必要は無い。しかし震災から8年が過ぎた今なお、電力需給の観点で不安な状況が継続していることに違いは無い。

また2019年4月時点で気象庁が発表していた最新の夏季予報では、平均気温はほぼ平年並み(北日本でやや低め、沖縄・奄美地方で高め)となる可能性が高いとの話だった(【季節予報(夏 6-8月)(気象庁)】)。降水量は全国的に多めとの予想とも併せ、熱中症リスクの観点ではいくぶんの安心感を覚えさせるものの、油断は禁物。他方、ここ数年は気温の上昇が早めに生じ、5月から、特にゴールデンウィーク前後において、熱中症で救急搬送される人が多分に確認されている。

↑ 季節予報(平均気温・降水量、夏 6-8月)(気象庁、4月時点)
↑ 季節予報(平均気温・降水量、夏 6-8月)(気象庁、4月時点)

消防庁では昨年と同じように今年においても、熱中症に係わる搬送車の調査とその結果報告について、5月初日が含まれる週の月曜となる4月29日から開始する形で、逐次報告を行うことになった(終了日は9月末日が含まれる週の週末)。

今回発表された各種値は今年の分としては第12週目のものとなる。現時点では速報値であり、今後逐次確定値に切り替えられることになる(確定値は速報値よりもいくぶんの増加が生じることが多い)。

今回計測週では先週に続き発達した梅雨前線の影響が強く、沖縄を除き曇の多い天候となった。もっとも気温は西日本を中心に高く、蒸し暑い日々が続く形に。7月19日になって東京都心で今年7月に入ってからはじめて真夏日を観測したほどで、各地では日照不足が本格的なものとなり、作物の育成に深刻な悪影響が生じるとの懸念も。週末にかけては台風5号の接近に伴い、沖縄や九州を中心に記録的な豪雨が遅い、各地で警報が発令されている。

昨今気象に係わるニュースで度々登場したエルニーニョ現象やラニーニャ現象だが、直近の気象庁の監視速報【エルニーニョ監視速報No.322(2019年6月)】によれば、「エルニーニョ現象が終息したとみられる」「今今後秋にかけてエルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態が続く可能性が高い(60%)」とのこと。天候への影響はなさそうだが、一方で「インド洋熱帯域は海面水温の高い状態が続いている」とも報告されており、これにより統計的には「降水量:北日本日本海側、東日本太平洋側で多い傾向。北日本太平洋側、西日本日本海側で並か多い傾向」「平均気温:沖縄・奄美で高い傾向」「日照時間:北日本で少ない傾向」とのこと。沖縄・奄美地方では熱中症のリスクが高まりそうではある。

地域別では大阪府の149人をはじめ、埼玉県の113人、愛知県の105人、兵庫県の99人などが上位についている。今回週は西日本を中心に一時的ながらも天候が回復し、真夏日(日中最高気温が30度以上の日)も各地で観測されたことから、西日本の人口が多い地域で搬送人数が多くなったようだ。

↑ 東京都の最高気温と天候(2019年7月15日-7月21日)
↑ 東京都の最高気温と天候(2019年7月15日-7月21日)

↑ 大阪府の最高気温と天候(2019年7月15日-7月21日)
↑ 大阪府の最高気温と天候(2019年7月15日-7月21日)

↑ 熱中症による救急搬送状況(救急搬送人数上位都道府県、人)(2019年7月15日-7月21日)
↑ 熱中症による救急搬送状況(救急搬送人数上位都道府県、人)(2019年7月15日-7月21日)

消防庁では今件熱中症の救急搬送者の統計ページにおいて、熱中症対策のリーフレットを配布している。また、関連省庁の熱中症に係わるページへのリンクも配し、さまざまな象徴の対策状況や情報を確認できる。各自治体でも情報提供を展開中(一例:【熱中症に注意しましょう(横浜市 健康福祉局)】)

↑ 熱中症の応急手当。上記記載の消防庁配布によるリーフレットから
↑ 熱中症の応急手当。上記記載の消防庁配布によるリーフレットから

環境省では熱中症対策の一環として発表している暑さ指数(WBGT)予想値・実況値の情報提供について、2019年は4月19日から開始している。今件情報はパソコン向けだけで無くスマートフォン用、従来型携帯電話用にも提供されている(【環境省熱中症予防情報サイト】【環境省熱中症予防情報サイト(スマートフォン用)】【環境省熱中症予防情報サイト(従来型携帯電話用)】)。

↑ 環境省熱中症予防情報サイト(スマートフォン用)
↑ 環境省熱中症予防情報サイト(スマートフォン用)

電力需給の観点では電力使用に関する制限の類が行われなくなったのは幸いだが、電力需給に関する警戒心は今なお持っておく必要があることに違いは無い。また電気代の生活費への負担懸念から、冷房機器の利用を避ける心理が働き、ただでさえ気温の変化への反応が鈍い高齢者の熱中症のリスクが上乗せされることは容易に想像ができる(【熱中症とクーラー利用の関係、ちょっと見えてきた】【高齢者の熱中症のリスクは「エアコンあるけど使わない」が多分にあった、その調査結果を確認】との話もあり、高齢者のエアコン忌避は単に節約心によるものだけとは限らない)。

多くの地域では梅雨真っただ中で、梅雨前線の影響で大雨が降る日も多い。台風すら接近している。しかし気温は高めで蒸し暑く、さらには夏の暑さを覚える天候となる日もあり、熱中症のリスクに留意しなければならない時期に違いない。油断することなく、正しい知識やノウハウを再確認し、自分自身はもちろん周囲の人も併せ、健康管理に留意してほしいものである。


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