デスクトップパソコンは2/3近くが保護者と共有…使ってるネット機器、自分専用か保護者と共有か(最新)
2020/06/12 05:15


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パソコンの場合
今調査に関する調査要項は先行記事の【小中高校生のネット利用端末はスマホが一番、次いで携帯ゲーム機(最新)】を参照のこと。
次以降に示すのは該当機器でインターネットを利用している小中高校生について、その機器の利用状況を専用・共用の観点で尋ねた結果。例えばデスクトップパソコンで総数において自分専用は20.0%と出ているので、小中高校生全体のうちデスクトップパソコンでインターネットを使っている人の20.0%は、そのデスクトップパソコンが該当者専用のものであることを意味する。

↑ インターネット利用機器の専用・共用状態(デスクトップパソコン、該当機器でインターネット利用者限定)(2019年)
総数では20.0%が自分専用、64.5%が保護者との共用、4.1%が兄弟姉妹との共用となっている。多分が保護者と共用なのは、端末の所有権が保護者にあり、それを使わせてもらっているケースが多々あるからだと考えられる。これは事実上、保護者の監視下での利用を意味する。
保護者の不安が反映されているからか、男女別では女子の方が保護者と共用の割合は高い。また学校種類別では上になるに連れて自分専用の割合が増えていく。アルバイトなどをして購入した場合もあるだろうし、保護者側も子供の多感さを受け、あるいはある程度のリスク回避能力は身に着けたと判断し、専用とすることを許すケースが増えているのだろう。
ノートパソコンではデスクトップパソコンよりも保護者と共用の割合が高い。

↑ インターネット利用機器の専用・共用状態(ノートパソコン、該当機器でインターネット利用者限定)(2019年)
保護者と共用の割合が高い以外は、デスクトップパソコンと大きな違いはない。つまり多分は保護者と共用であること、男子より女子の方が保護者と共用の割合が高いこと(中学生では逆転してしまっているが)、学校種類が上になるに連れて自分専用の割合が高くなることなどは変わらない。
タブレット型端末やスマホでは
続いてタブレット型端末。

↑ インターネット利用機器の専用・共用状態(タブレット型端末、該当機器でインターネット利用者限定)(2019年)
子供が使う場合は自宅利用となる場合が多く、また自宅内の無線LANによるアクセスが多分となるなどの事情から、パソコンほどではないものの、保護者と共用による利用が多い。また、兄弟姉妹と共用の割合も高いものとなっており、子供一人一人に持たせるのではなく、兄弟姉妹で合わせて1台という与え方をしているケースが多々あるものと考えられる。
男女間では女子の方が保護者と共用の割合が高いのは、パソコン同様に保護者の懸念が女子に対する方が大きいからだろう。
最後はスマートフォン。

↑ インターネット利用機器の専用・共用状態(スマートフォン、該当機器でインターネット利用者限定)(2019年)
パソコンやタブレット型端末と比べると機動性が高く自宅外でも個人で使われるケースが多々あることなどから、自分専用の割合が高いものとなっている。総数でも約8割が自分専用で、保護者との共用は17.1%でしかない。小学生では5割台、中学生でも1割台は保護者との共用。高校生になるとほぼ100%、自分専用のものとなる。なお、男女別の差異は小学生で女子の方が自分専用の割合が高いものとなっているが、中高生では傾向だった動きは見られない。
子供達のインターネット利用機器における専用・共用の実情は、その機器を入手する金銭の問題や利用コンテンツの安全性の観点で、大変気になる要素ではあるのだが、これまであまり調査の対象としては挙がってこなかった。今回このような形で明確な数字が出たことで、その実情が明らかになったのはありがたいお話。
小中高校生でパソコンでインターネットを使う人の6-7割台は保護者との共用で、自分専用の端末で利用している人は1-2割台しかいない。このことは他の子供達におけるインターネットの利用関連の調査について検証する際に、大いに役立つ数字に違いない。
■関連記事:
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