0.7%ポイント前年同期から改善、過去最高水準に…大学生の2019年2月1日時点での就職内定率は91.9%に

2019/03/19 05:00

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厚生労働省は2019年3月18日、2018年度(平成30年度、2018年4月1日から2019年3月31日)における大学や短期大学、高等専門学校、専修学校の新卒者就職状況に関する最新調査結果を公開した。その発表資料によれば2019年2月1日時点の大学卒業予定者の就職内定率(就職希望者に対する就職内定者の割合)は91.9%となり、昨年同時期と比べ0.7%ポイントの増加(改善)が見られたことが明らかになった(【平成30年度大学等卒業予定者の就職内定状況(2月1日現在)を公表します 大学生の就職内定率は91.9%と、調査開始以降同時期で過去最高】)。これは同時期におけるデータが取得可能な2000年3月(末)卒業者以降の記録の中では、2018年3月(末)卒業者が2018年12月1日時点で計上した91.2%を超え、もっとも高い値となる。

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過去最高の高値を計上


公表された調査結果によると、2019年2月1日時点で大学生の新卒者による就職内定率は91.9%となり、前年同期の91.2%と比べて0.7%ポイントのプラスとなった。つまりそれだけ同じ時期における就職内定状況が改善したことになる。

↑ 大学など卒業予定者の就職内定率(2019年2月1日時点と2018年同時期)
↑ 大学など卒業予定者の就職内定率(2019年2月1日時点と2018年同時期)

短期大学の就職内定率は大学や高等専門学校と比較して低めに出ることが多い。過去の就職内定率調査でもそのような動きが確認できる。それでも前年同期比ではプラス1.1%ポイントを示しており、今回年度は短期大学生にもよい就職内定状況であることがうかがえる。

今回発表された2月1日時点における就職内定率は労働市場や景況感を反映する形で、前年度よりもよい値が出ている。全体の91.9%は同じタイミングの時期の調査を始めた・公開値としてデータが取得可能な2000年3月(末)卒業者分以降、2018年2月1日時点で計上された91.2%を超え、過去もっとも高い値となる。

↑ 就職内定率(大学・全体)(各年2月1日時点)
↑ 就職内定率(大学・全体)(各年2月1日時点)

高等専門学校は専門技術に特化し、企業側もその技術を頼りに求人を行うため、内定を出しやすい、囲い込みやすいのが、高就職内定率の主要因。企業側の「即戦力優遇主義」が多分に反映され、他の学校種類と比べて高い就職内定率が出る。今回もその実情が大いに反映された結果が出ている。

国公立と私立大学、男女別で確認


今回発表された就職内定率のうち大学(国公立・私立の合計、個別)にスポットライトを当て、男女別にその動向を確認したのが次のグラフ。

↑ 国公立・私立大の男女別就職内定率(2019年2月1日時点と2018年同時期)
↑ 国公立・私立大の男女別就職内定率(2019年2月1日時点と2018年同時期)

今グラフで対象とした区分において、前年同期比では大学全体の女性がマイナス0.2%ポイント、国公立大の男性がマイナス1.1%、私立大の女性がマイナス0.6%を計上してしまった。もっともこれらの下げ幅は限定的なもので、事実上誤差の範囲と見てもよい。就職市場が男女を問わずによい状況であると見て問題は無いだろう。

国公立大の男性の下げ幅がやや気になるが、2年前にプラス5.1%ポイントと大幅なプラスを計上したことの反動がまだなお続いているものと考えられる。同様に私立大の女性も2年前にプラス5.5%という大幅なプラスを示しており、その反動が継続しているものと思われる。

中期的な内定率推移から就職戦線の動きを推し量る


厚生労働省が定期的に発表している今件就職(内定)率において、過去のデータを逐次抽出し、(金融危機ぼっ発直前からの動向を推し量るため)過去14年間における動向をグラフ化したのが次の図。リーマンショック後は下げ続け、2011年3月卒分を底とし、それ以降は少しずつ回復基調にある状況が容易に把握できる。それゆえに、2015年における解禁日の大幅後ろ倒しに伴い就活学生側に混乱が生じ、(その2年前の同時期の値64.3%と比べればまだ上だが、)内定率の改善状況が一時的に足踏み状態となってしまったのは残念でならない。

↑ 就職(内定)率(大学・全体)(-2019年2月1日)
↑ 就職(内定)率(大学・全体)(-2018年2月1日)

特に今回対象となった2019年2月1日時点(2019年3月卒)の結果は、2016年2月1日時点(2016年3月卒)で上記の解禁日後ろ倒しによる混乱の影響から前年比の上げ幅が大人しいものとなってしまったのを除けば、2011年2月1日時点(2011年3月卒)を底として、一様に強い勢いでの継続した上昇を表している。上昇基調が続いている実情は、雇用市場が就業希望者にとってよい方向に進んでいることをあらためて実感させる。

大学生などの就職(内定)率は、その時の経済状態や企業の景気判断、とりわけその時点の景況感では無く、今後の見通し的なものと深い関係にある。現在景気がよくても、今後の見通しに不安があれば、わざわざ人材を増やしてリスクを底上げする酔狂さを持つ企業はさほど多くない。逆に企業の先行きが明るければ、それを見越して事業拡大を図るため、人材の追加確保に勤しむことになる。

つまり学生諸子の就職率を底上げし、安定化させるには、(非常に大雑把な話ではあるが)景気回復こそが一番の対策となる。それとともに安易な、大人側の一方的な思惑で人生設計を揺るがすような変更をスナック感覚で行うこと無く、十分な思慮の上での決定が求められよう。


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