農産品は相場安で苦戦、衣料品も軟調…2019年1月度チェーンストア売上高、前年同月比マイナス3.4%

2019/02/21 15:00

このエントリーをはてなブックマークに追加
チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2019年2月21日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2019年1月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2019年1月は食料品では相場安の影響を受けて苦戦、衣料品も動きは鈍く、売上総額の前年同月比はマイナス3.4%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

スポンサードリンク


今データは協会加入の58社・10481店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は前回月比で34店舗増、前年同月比で527店舗増加している。売場面積は前年同月比99.5%となり、0.5%の減少。売場面積あたりの売上額は前年同月比でマイナス1.2%を示す形となった。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆0878億5483万円(前年同月比96.6%、▲3.4%)

・食料品部門……構成比:65.0%(前年同月比96.2%、▲3.8%)

・衣料品部門……構成比:7.6%(前年同月比88.3%、▲11.7%)

・住関品部門……構成比:20.7%(前年同月比100.6%、△0.6%)

・サービス部門…構成比:0.2%(前年同月比98.1%、▲1.9%)

・その他…………構成比:6.5%(前年同月比100.1%、△0.1%)

※販売金額には消費税額は含まず

農産品が相場安で
マイナスに。
衣料品は温暖で
歩みが鈍い。
農産品は農産品は、玉ねぎ、さつまいも、ブロッコリー、里芋、まいたけなどの動きはよかったが、白菜、キャベツ、大根、長ねぎ、きのこ類などの動きは鈍かった。果物ではいちご、みかん、りんご、ぶどう、アボカド、レモンなどの動きはよかったものの、干し柿などが不調。 無駄を省く、手間をかけずに使えるカット系のセットは昨今のトレンドではあるが、個別商品の相場が高い時にはとりわけ人気が出る。そして相場安で農産品が不調な時にもカット野菜はよく動いており、野菜の相場動向を問わずに需要が高まっている感はある(今回月は登場しなかったが)。

畜産物は牛肉、豚肉、鶏肉ともに動きはよかった。鶏卵は不調だが加工肉はそこそこ。精肉の好調さに関してはここ数か月大きな動きは無く堅調さが続いており、消費性向的に肉食へのシフトが起きていると考えられる。

水産品は刺身の盛り合わせ、マグロ、かつお、サーモン、たらこ・明太子、しらすなどの動きはよかったが、たこ、牡蠣、かに、切り身、うなぎ、塩さば、干物などの動きはいまいち。惣菜は、温惣菜では揚げ物、焼き物は好調だったが中華や焼き鳥は鈍い。要冷惣菜は、和・洋惣菜ともに好調で、弁当、寿司の動きもよかった。その他の食品では乳酸菌飲料、乳製品、飲料、缶詰、食用油、漬物、納豆、カニカマ、味噌、菓子パン、和・洋菓子などは好調だったが、米、鍋物関連、水物、麺類、スープ類、酒類、アイスクリーム、調味料、冷凍食品、チョコレートなどの動きは鈍かった。3か月連続の形でカニカマが好調な食品として挙げられており、何らかのトレンドが来たのではないかとの予見を覚えさせる。今、カニカマがトレンディ。

衣料品ではセーター、ドレスシャツ、カジュアルパンツ、アウター、フォーマル、就活スーツ、カットソーなどが堅調。コート、スーツ、ジャケット、スラックス、カッターシャツ、冬ニット、トップス、ボトムなどが軟調。今年の冬は暖冬傾向にあり、冬物が売り難い状況なのは否めず、それが今回月の衣料品の不調につながったようだ。住関品では日用雑貨品は、調理用品、キッチン用品、ラップ・ホイル類、トイレ・バス用品、入学用品、玩具、卓上ガスコンロ、ウェットティッシュ、タオルなどの動きは好調だが、ランドセル、弁当箱、ステンレスボトル、フライパン、土鍋、ペーパー類、子供紙おむつなどが伸び悩み。家電製品では冷蔵庫、洗濯機、エアコン、空気清浄機、加湿器が好調だが、液晶テレビ、暖房器具、掃除機、炊飯器、照明器具などの動きは鈍い。

「その他」項目は前回月から継続する形で堅調さを見せ、プラス0.1%。サービスはマイナス1.9%と軟調。サービスは旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われているのが要因だと思われる。

今回月は該当月の気温が全国各地で平年より1度前後高く、降水量も少なめとなり、冬物の動きが鈍く、衣料品の足を引っ張る形となった。他方、10月に実施されたたばこ(住関品の日用雑貨に該当)の影響がさほど見られないのは意外ではある(前年同月比マイナス0.1%)。あるいはチェーンストアでたばこを買う人はさほど多くは無いのだろうか。


■関連記事:
【定期更新記事:チェーンストア(日本チェーンストア協会発表)】(過去記事一覧)
【スーパーやデパートの主要商品構成比の移り変わりをグラフ化してみる】
【スーパー・デパートの衣料品の移り変わりをグラフ化してみる】
【「卵が高値をつけているのは、円安のせいだ、政策のせいだ、政府のせいだ」とつまみ食い的印象論の怖さ】

スポンサードリンク


関連記事


このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2019 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー