オンラインとリアル、どちらの接触機会が多いか、アメリカ合衆国の子供事情をグラフ化してみる(最新)

2019/01/31 04:58

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2019-0122インターネットを用いたコミュニケーションは距離を気にすることなく、やり取り時の環境に気を払う必要もないので、気軽に行うことができる。多感で他人との接触を求める子供達の間では、コミュニケーションはどのような実情なのだろうか。アメリカ合衆国における現状について、同国の民間調査会社Pew Research Centerが2018年11月28日に発表した調査報告書【Teens’ Social Media Habits and Experiences】から確認していくことにする。

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今調査の調査要綱は先行記事の【アメリカ合衆国の子供達は普段からどのようなことをソーシャルメディア上に投稿しているのだろうか(最新)】を参考のこと。

次に示すのは日常生活における友達との時間の共有のスタイルをオンライン(携帯電話での通話やソーシャルメディア、オンラインゲーム)とリアル(現実での対面。学校内でのやり取りを除く)に区分した上で、それぞれの頻度を尋ねた結果。携帯電話の通話は厳密にはインターネットによるオンラインとは言い難いが、IP電話の類はインターネットを利用していること、携帯電話を使っている点では似たようなものと認識しているだろうとのことで、包括している。

↑ 普段どれぐらいの頻度で友達と一緒の時間を過ごしているか(アメリカ合衆国、13-17歳)(2018年)
↑ 普段どれぐらいの頻度で友達と一緒の時間を過ごしているか(アメリカ合衆国、13-17歳)(2018年)

オンラインでは60%がほぼ毎日以上の頻度なのに対し、リアルでは24%に留まっている。週1回以上で区切るとオンラインは89%だがリアルは78%。「それ未満」はオンラインでは11%だがリアルでは23%。個々のケースでは周辺環境や付き合っている友達との関係の実情で大きな違いが生じてくるのだろうが、全体としてははるかにオンライン上の方が、友達と一緒の時間を過ごす機会が多い。

もっとも同じ時間の共有であったとしても、オンラインとリアルで同一視してよいのかという問題は否定できないが。また、リアルの場合は学校内でやり取りをしているから、それで充当されてしまうという考え方もある。

「子供達が学校外で直に友達と対面しないのはソーシャルメディアのせいだ」という批評の声もある。直に対面しないのは悪いことだという前提の声ではあるのだが、現実問題としては事情は異なるようだ。次に示すのは、子供たちがリアルに友達と対面する機会や時間を現状以上に増やせない理由を複数回答で尋ねた結果。もっとも多い同意の得られた選択肢は「やらねばならないことがたくさんあるため」で41%となった。

↑ 学校以外で友達との対面での交流機会が限られている理由(アメリカ合衆国、13-17歳、複数回答)(2018年)
↑ 学校以外で友達との対面での交流機会が限られている理由(アメリカ合衆国、13-17歳、複数回答)(2018年)

次いで多いのは「友達が忙しいため」で34%。トップと第2位の理由は忙しいのが自分か友達かの違いでしかなく、いずれにしても忙しいから直接会って交流する暇が無いということになる。その次にようやく「インターネットや電話でのやりとりが簡単なため」が入ってくる。

「移動が困難なため」は32%。病気やけがで移動が難しいのはもちろんだが、距離的に気軽に行き来するような場所に住んでいないのも多分にあるのだろう。あるいは子供だけでの移動は危険な地域を通る必要があるのかもしれない。さらには「保護者が許してくれないため」という回答も19%ある。教育方針によるものか、誘拐のリスクをはじめとした危険を鑑みて、との可能性もある。

「子供達が学校外で直に友達と対面しないのはソーシャルメディアのせい」に直接相当するのは「インターネットや電話でのやりとりが簡単なため」になるが、これとて子供達は単純に楽だから利用している場合もあれば、直接相対するよりは気軽なのでインターネットなどを使っているまでの話に過ぎない。リアルでの対面で無いといけない理由があれば話は別だが、そうでない場合は第三者にとやかく言われる筋合いは無い。

報告書では一部の属性別傾向について触れているが、それによると「ヒスパニック系は簡単だからインターネットを使う、保護者が許してくれないの選択肢で高い回答率を示している」「白人系は友達が忙しい、移動が困難の選択肢での回答率が高い」「高所得世帯層は自分自身の忙しさを理由に挙げる人が多い」とのことである。


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