西ヨーロッパ諸国でニュースの情報源としてもっとも使われているのはテレビ、デンマークやスウェーデンではオンラインが最多

2018/11/26 05:13

2018-1111政治や経済、社会情勢など多様な分野で日々提供されるニュース。かつては新聞やテレビのようなマスメディアがその提供側のポジションを独占していたが、現在では新しい情報提供のインフラとしてインターネットが登場し、旧来のメディアと激しいつばぜり合いをしている。今回はアメリカ合衆国の民間調査会社Pew Research Centerが2018年5月14日に発表した調査【「In Western Europe, Public Attitudes Toward News Media More Divided by Populist Views Than Left-Right Ideology」】の報告書を基に、西ヨーロッパ諸国におけるニュースの情報源の実情を確認していく。

スポンサードリンク


今調査は2017年10月から12月にかけて西ヨーロッパ諸国(デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、スウェーデン、イギリス)を対象にしたもので、有効回答数は各国2000人強。RDD方式によって選ばれた18歳以上の自国居住者を対象に電話(固定電話と携帯電話双方)によるインタビュー形式で実施されている。結果の値にはそれぞれの国の国勢調査の結果を用いたウェイトバックが行われている。

次に示すのは調査対象母集団において、少なくともニュースの情報源として毎日1度以上利用する媒体を複数回答で尋ねた結果。「インターネット」とはインターネットを用いてニュースを取得するという意味。発信元がテレビやラジオ、紙媒体の運営組織であってもかまわない。また「紙媒体」は特に説明は無いが、新聞や雑誌を指していると解釈して問題は無い。

↑ 少なくともニュースの情報源として毎日1度以上利用する媒体は(複数回答)(2017年10-12月)
↑ 少なくともニュースの情報源として毎日1度以上利用する媒体は(複数回答)(2017年10-12月)

調査国全体の中央値ではテレビが70%でトップ、次いでインターネットが60%、ラジオが54%、そして紙媒体が30%。今件はあくまでも「毎日1度以上」ではあるが、新聞が基本的に日刊ベースで刊行されていることを考えると、紙媒体の30%という値からは「ニュースの情報源としての新聞離れ」がよく分かる値に違いない。

各国の動向を見ると、イタリアやスペイン、フランスでは他の媒体を大きく引き離してテレビが高い値を示しており、特にイタリアやスペインでは8割を超える値を計上している。一方でイタリアではインターネットの値も高い。ただし、ラジオや紙媒体の値は低め。

インターネットの値はイタリア以外ではデンマークやスウェーデンなどが高く、デンマークとスウェーデンではテレビすら抜いてもっとも利用されている媒体となっている。インターネットがそれだけ深く浸透し、情報の取得用メディアとして利用されている証でもある。もっともスウェーデンは他の媒体の利用も高い値を示しており、今件調査項目の選択肢の単純合計値ではもっとも高い242%となっていることから、ニュースそのものへの関心度合いが大きいのかもしれない。

意外にもドイツはテレビとラジオの値が高めで、ラジオの値は調査国の中でも最大値。他方、インターネットはフランスに次ぐ低い値に留まっている。新聞の値の高さも併せ、技術大国ドイツのイメージとは少々ずれている感はある。

その新聞だが、ドイツとスウェーデンですら4割台に留まっており、その他の国は2割台から3割台。見方を変えれば6割台から7割台は日々新聞などを読むことは無いということになる。

報告書では今件動向に関する解説は特に無い。代わりにアメリカ合衆国の類似動向について【News Use Across Social Media Platforms 2018】の結果を基に、2018年夏の時点でアメリ合衆国の18歳以上のうち約半数はテレビのニュースを頻繁にニュースの情報源として利用し、インターネットは45%、ラジオは26%、紙媒体は16%との値を提示している。「頻繁に」と「少なくとも毎日1度以上」とは頻度の上では別物で単純比較はできないが、それぞれの媒体の相対的な立ち位置を比較すると、おおよそ今回の中央値と似ている、やや紙媒体の値が低いかな、という感はある。


■関連記事:
【ツイッターとソーシャルメディア、それぞれのニュース媒体としての使われ方の違いとは】
【それでも読まれる紙の新聞、50代以降はニュース系テキストメディアで最多利用(最新)】
【ニュースはどの媒体で見ているのか、その各国事情(最新)】

スポンサードリンク


関連記事



▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2018 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー