ソーシャルメディア上のbotは善か悪か、そしてbotか否かを見分けられるか、アメリカ合衆国の人達の実情をグラフ化してみる

2018/11/12 05:22

2018-1104ソーシャルメディアは気軽に多数の人の意見や情報を取得できる回転寿司的な存在で、その特性を利用したbot(Robotが由来。機械的に情報を生成し、定められた仕組みに従って情報を公開する自動プログラム)もまた、人と同じように情報を流していく。その仕組みは人々からどのような認識を受けているのだろうか。今回はアメリカ合衆国の民間調査会社Pew Research Centerが2018年10月15日に発表した調査結果【Social Media Bots Draw Public’s Attention and Concern】を基に、同国の人達におけるソーシャルメディア上のbotへの認識の実情を確認していく。

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今調査の調査要綱は先行記事【ソーシャルメディア上のbotの存在を知っているアメリカ合衆国の人は66%】を参照のこと。

その記事にある通り、今調査対象母集団では66%の人がソーシャルメディア上にプログラムによって生み出されたbotなるものによる情報が配信されていることを知っている。

↑ ソーシャルメディアにおけるbotを知っているか(アメリカ合衆国)(2018年7-8月)(再録)
↑ ソーシャルメディアにおけるbotを知っているか(アメリカ合衆国)(2018年7-8月)(再録)

すべての道具にいえることだが、道具は使い方次第でよい効果も悪い影響も生み出しうる。そしてその道具を使う人の意図により、その結果の方向性も多分に左右される。ソーシャルメディアにおけるbotは何のために使われていると人々は思っているのだろうか。無論現実にはそれぞれのbotごとに違いがあるが、全体的としてどちらの思惑が多いと考えているのかを答えてもらったのが次のグラフ。8割もの人が悪い目的で使われているとの認識を示している。厳密には悪い目的で使われているbotの方が多そうだ、というところか。

↑ ソーシャルメディアにおけるbotは何のために使われていると考えているか(アメリカ合衆国、ソーシャルメディアにおけるbotを知っている人限定)(2018年7-8月)
↑ ソーシャルメディアにおけるbotは何のために使われていると考えているか(アメリカ合衆国、ソーシャルメディアにおけるbotを知っている人限定)(2018年7-8月)

属性別でも大きな違いは無く、botは悪い目的で使われているとの認識が多数となっている。あえて言えば低学歴・女性・民主党支持者の方がbotはよい目的で使われているとの認識を持つ人がいくぶん多いと読めるだろうか。

それではよしにつけ悪しきにつけ、特定の目的で運用されソーシャルメディア上に情報を配信しているbotについて、その情報がbotによって生成されたものか、それとも人間が書き込みしたものか、正しく見分ける自信はあるだろうか。

↑ ソーシャルメディア上の発言がbotによるものか否かを正しく見分ける自信があるか(アメリカ合衆国、ソーシャルメディアにおけるbotを知っている人限定)(2018年7-8月)
↑ ソーシャルメディア上の発言がbotによるものか否かを正しく見分ける自信があるか(アメリカ合衆国、ソーシャルメディアにおけるbotを知っている人限定)(2018年7-8月)

昨今では大手新聞社でも一部においてbotのような自動生成によるニュース記事の配信をしている。またテンプレートの文章を基に一部を書き替えただけの文章は、完全に人の手によるものと言えるのか。botとはどのようなものまで該当するのかという定義論にまでさかのぼる必要性すら覚えるところがある。またソーシャルメディア上のbotを自称するアカウントでも、完全にbotとしての運用では無く、時に運用者が自ら書き込みをする場合もあり、区別は難しくなっているのが実情(チューリングテストのようなものだ)。

今調査においても、正しく見分けられるとの自信を大いに持っている人は7%に過ぎず、そこそこある人を合わせても半数に届かない。年齢階層別では年が上になるほど、男女別では女性の方が見分ける自信が無いと回答している。

興味深いのは学歴別で、高学歴ほど自信が無いとしている。ただしこれは認識の問題で、実際に見分けられているか否かは別として、見分ける自信があると過剰な自己評価をしているのが実情かもしれない。


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